学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §38 運動学 / QJ27A008

理由で解く 柔道整復師

QJ27A008 必修問題

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問8
問題
肩関節の内旋に働くのはどれか。
選択肢
1 三角筋
2 棘上筋
3 広背筋
4 小円筋
解答
正解3(広背筋)
解説

広背筋は上腕骨の小結節稜に停止し、肩関節の伸展・内転とともに内旋に働きます。正解は3。

肩関節の内旋筋は肩甲下筋・大胸筋・広背筋・大円筋の4つで、共通するのは「停止が上腕骨の前方に回り込む」という点です。ただし停止部の名称は筋ごとに異なるので書き分けて覚えます。肩甲下筋は小結節、広背筋と大円筋は小結節稜、そして大胸筋は大結節稜(結節間溝の外側唇)に停止します。大胸筋だけが大結節稜である点は解剖の頻出ポイントなので、4筋をまとめて「小結節稜」と覚えないよう注意してください。逆に外旋筋は棘下筋・小円筋で、停止は大結節の後方です。つまり「停止が骨の前に回り込めば内旋、後ろに回り込めば外旋」と、停止部の位置から作用を導けます。三角筋は前部線維が屈曲・内旋、後部線維が伸展・外旋に働く多方向の筋ですが、筋全体としての主作用は外転であり、内旋筋の代表としては挙げません。

✓ 3. 正しい
広背筋
胸腰筋膜・下位胸椎棘突起・腸骨稜などから起こり、上腕骨の小結節稜に停止します。停止が上腕骨前面に回り込むため、伸展・内転とともに内旋に働きます。
✗ 1. 誤り
三角筋
主作用は肩関節の外転です。前部線維は屈曲・内旋、後部線維は伸展・外旋に働きますが、筋全体としては外転筋であり内旋筋とはいえません。
✗ 2. 誤り
棘上筋
上腕骨大結節の上面に停止し、外転の開始に働く回旋筋腱板の1つです。回旋作用は主ではありません。
✗ 4. 誤り
小円筋
大結節の下面に停止し、棘下筋とともに外旋に働きます。腋窩神経支配で、内旋とは逆の作用です。
ポイント
  • 肩関節の内旋筋=肩甲下筋・大胸筋・広背筋・大円筋。共通点は「停止が上腕骨の前方に回り込む」ことだけ。
  • 停止部の名称は書き分ける。肩甲下筋=小結節、広背筋・大円筋=小結節稜、大胸筋=大結節稜(結節間溝の外側唇)。
  • 肩関節の外旋筋=棘下筋・小円筋(停止は大結節の後方)。
  • 回旋筋腱板(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)のうち内旋は肩甲下筋のみ。
  • 広背筋の作用は「伸展・内転・内旋」の3点セットで覚える。
  • 停止部が骨の前に回るか後ろに回るかで、回旋方向を導ける。
比較表
停止主な作用
広背筋上腕骨小結節稜伸展・内転・内旋
肩甲下筋上腕骨小結節内旋
大円筋上腕骨小結節稜伸展・内転・内旋
大胸筋上腕骨大結節稜(結節間溝の外側唇)屈曲・内転・内旋
棘上筋大結節(上面)外転
棘下筋大結節(中面)外旋
小円筋大結節(下面)外旋
三角筋三角筋粗面外転(前部:屈曲・内旋/後部:伸展・外旋)
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