学習トップ理由で解く 柔道整復師外科学概論 ▸ §14 意識障害(救急法) / QJ26P049

理由で解く 柔道整復師

QJ26P049 外科学概論

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問49
問題
意識障害で正しいのはどれか。
選択肢
1 昏睡では呼びかけると覚醒する。
2 傾眠は刺激がなくなると眠ってしまう。
3 見当識障害では痛み刺激に反応しない。
4 開眼していれば意識障害はない。
解答
正解2(傾眠は刺激がなくなると眠ってしまう。)
解説

傾眠は意識障害のなかで最も軽い段階で、呼びかけなど軽い刺激で容易に目を覚ますが、刺激をやめると再び眠ってしまう状態をいう。

意識障害は「覚醒度(意識レベル)の障害」と「意識内容の障害」に分けて考える。覚醒度は軽い順に傾眠(somnolence)→昏迷(stupor)→半昏睡→昏睡(coma)となり、傾眠は軽い刺激で開眼、昏迷は強い刺激でようやく反応、昏睡はどんな刺激にも反応せず自発運動も失われる。一方、見当識障害(時・場所・人がわからない)やせん妄は意識内容の障害で、目を開けて動いていても意識障害である。臨床ではJCS(3-3-9度方式)やGCS(開眼・言語・運動の3項目)で数値化し、時間を追って比較する。頭部外傷後に受傷状況を思い出せない、話がかみ合わない、だんだん眠りがちになるといった変化があれば、頭蓋内病変の進行を疑って直ちに医療機関へつなぐ。

✓ 2. 正しい
傾眠は刺激がなくなると眠ってしまう。
傾眠の定義そのもの。呼びかけや軽い刺激で容易に覚醒して受け答えもできるが、刺激をやめると再び眠り込む。覚醒を保てないという点で、すでに意識障害である。
✗ 1. 誤り
昏睡では呼びかけると覚醒する。
昏睡は覚醒度障害の最重症で、呼びかけにも痛み刺激にも反応せず、自発運動もみられない。呼びかけで覚醒するのは傾眠の段階である。
✗ 3. 誤り
見当識障害では痛み刺激に反応しない。
見当識障害は「意識内容」の障害であり、覚醒はしているので痛み刺激には当然反応する。痛み刺激に反応しないのは昏睡である。
✗ 4. 誤り
開眼していれば意識障害はない。
せん妄、失外套症候群、無動性無言などでは開眼していても意識障害がある。開眼の有無だけで判断せず、呼びかけへの応答、見当識、指示に従えるか(従命)を合わせて評価する。
ポイント
  • 覚醒度の障害は 傾眠 → 昏迷 → 半昏睡 → 昏睡 の順に重くなる。
  • 傾眠=軽い刺激で容易に覚醒するが、放置すると眠ってしまう。
  • 昏睡=痛み刺激にも反応しない最重症。
  • 見当識障害・せん妄は「意識内容」の障害。開眼していても意識障害はありうる。
  • 評価はJCS(3-3-9度方式)やGCS(開眼・言語・運動)で数値化し、経時的な変化を追う。悪化があれば直ちに医療機関へ。
比較表
段階反応の目安JCSでのおおよその対応
傾眠呼びかけなど軽い刺激で容易に開眼するが、放置すると眠るⅡ-10〜20
昏迷強い刺激(大声・痛み)でようやく反応するⅡ-30〜Ⅲ-100
半昏睡痛み刺激にわずかに逃避するなどの反応のみⅢ-100〜200
昏睡いかなる刺激にも反応しないⅢ-300
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