学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / リハビリテーション医学 ▸ §3 リハビリテーション医学の基礎医学 / QJ26P019
理由で解く 柔道整復師
仰臥位が続くと足関節は下肢の重さや掛け寝具の重みで底屈位に落ち込み、腓腹筋を含む下腿三頭筋が短縮位のまま固定されて尖足拘縮を起こす。歩行の再建を最も妨げる拘縮なので、急性期から背屈方向の他動運動と良肢位保持を行う。
拘縮は「短くなった位置に長く置かれた筋」に起こる、と考えると整理しやすい。臥床時の下肢は足関節が底屈、股関節と膝関節がわずかに屈曲した肢位をとりやすく、なかでも足関節は掛け寝具の重さも加わって底屈位に固定されやすい。腓腹筋は膝関節と足関節の両方をまたぐ二関節筋であるため、膝屈曲+足関節底屈の肢位が続くとさらに短縮位に置かれることになる。足関節背屈が0度まで戻らなくなると、立脚中期に下腿が前方へ倒れ込めず、踵接地もできないため歩行が著しく不安定になる。予防としては、足底板やクッションで足関節を中間位に保つ良肢位保持、1日数回の他動的背屈運動(膝伸展位でも行うと腓腹筋が伸びる)、可能な範囲での早期座位・立位を組み合わせる。急性期は全身状態を確認しながら、短時間でも頻回に動かすことが有効である。
| 部位 | 臥床でとりやすい肢位 | 短縮しやすい筋 | 予防のポイント |
|---|---|---|---|
| 肩関節 | 内転・内旋 | 大胸筋、肩甲下筋 | 軽度外転位で保持 |
| 肘関節 | 屈曲 | 上腕二頭筋、上腕筋 | 伸展位を織り交ぜる |
| 手関節 | 掌屈 | 手関節屈筋群 | 軽度背屈位で保持 |
| 股・膝関節 | 屈曲 | 腸腰筋、ハムストリングス | 伸展位を保つ時間をつくる |
| 足関節 | 底屈 | 腓腹筋、ヒラメ筋 | 中間位保持と背屈方向のROM訓練 |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。