学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §6 進行性病変 / QJ26A102
理由で解く 柔道整復師
創面をふさぐ血餅(かさぶた)の下では、修復のための肉芽組織が作られる。肉芽組織の主役は線維芽細胞の増生と毛細血管の新生であり、正解は2と3である。
皮膚の創傷治癒は時間の流れで追うと理解しやすい。受傷直後は出血し、血小板の凝集と凝固によって血餅ができ、表面が乾いて痂皮(かさぶた)となって創を保護する。次いで24時間以内に好中球が、2〜3日でマクロファージが集まり、壊死組織や細菌を貪食しながら血管内皮増殖因子や線維芽細胞増殖因子などの成長因子を放出する。これに応じて創底では毛細血管が芽を出して伸び、線維芽細胞が増えてコラーゲンを産生する。この赤くやわらかく出血しやすい組織が肉芽組織である。同時に、創縁の表皮基底細胞が分裂しながら血餅の下を這うように移動して欠損部を覆い、上皮が再生する。その後の数週間から数か月で、コラーゲンは太く成熟して整列し、細胞成分と血管が減って白く硬い瘢痕へ置き換わる。創縁が接している場合を一次治癒、組織欠損が大きく多量の肉芽で埋める場合を二次治癒と呼び、後者では瘢痕が大きくなる。感染や異物、栄養不良、糖尿病、局所の血流障害は治癒を遅らせる要因なので、創部の清潔保持と全身状態の管理を並行して行う。
| 時期 | 主役の細胞・現象 | 創面の様子 |
|---|---|---|
| 受傷直後〜数時間 | 血小板凝集・凝固 → 血餅形成 | 出血が止まり痂皮ができる |
| 〜24時間 | 好中球の遊走(異物・細菌の処理) | 発赤・腫脹(炎症期) |
| 2〜3日 | マクロファージ、成長因子の放出 | 壊死物の除去が進む |
| 3日〜数週 | 線維芽細胞増生+毛細血管新生=肉芽組織/表皮の再生 | 血餅の下が鮮紅色でやわらかい |
| 数週〜数か月 | コラーゲンの成熟、細胞・血管の減少 | 白く硬い瘢痕に置き換わる |
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