学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ26A054

理由で解く 柔道整復師

QJ26A054 解剖学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午前 問54
問題
後索核が関与する感覚はどれか。
選択肢
1 温覚
2 冷覚
3 痛覚
4 深部感覚
解答
正解4(深部感覚)
解説

後索核(薄束核・楔状束核)は延髄にあり、深部感覚と識別性触圧覚・振動覚を中継する後索‐内側毛帯路の乗り換え点です。

体からの感覚は、性質によって別々の道を通って脳へ上ります。筋・腱・関節からの位置覚や運動覚(深部感覚)と、2点を区別できる細かい触圧覚・振動覚は、後根から入るとその場では乗り換えずに同じ側の後索をそのまま上行します。後索は内側が薄束(下半身から)、外側が楔状束(上半身から)に分かれ、延髄の後索核(薄束核・楔状束核)で初めて2次ニューロンに乗り換えます。ここから出た軸索が延髄で正中を越え(内側毛帯交叉)、内側毛帯となって視床の後外側腹側核へ、さらに中心後回(体性感覚野)へ達します。一方、痛覚と温度覚は後根から入るとすぐ脊髄後角で乗り換え、その高さで白交連を通って正中を越え、反対側の外側脊髄視床路を上ります。乗り換えと交叉の場所が違うことが、脊髄の片側が傷ついたときに、深部感覚は同側で、痛温覚は反対側で障害されるという所見の理由になります。

✓ 4. 正しい
深部感覚
筋紡錘・腱紡錘・関節受容器からの位置覚や運動覚は、同側の後索(薄束・楔状束)を上って延髄の後索核で乗り換えます。識別性触圧覚と振動覚も同じ経路を通るため、あわせて覚えます。
✗ 1. 誤り
温覚
温覚は自由神経終末で受け取られ、後根から入るとすぐ脊髄後角で乗り換え、白交連で正中を越えて外側脊髄視床路を上ります。後索核は通りません。
✗ 2. 誤り
冷覚
冷覚も温覚と同じく温度覚の一種で、外側脊髄視床路を通ります。温覚・冷覚・痛覚の3つは同じルートとまとめて整理しておくと確実です。
✗ 3. 誤り
痛覚
痛覚も脊髄後角で乗り換え、反対側の外側脊髄視床路を上ります。後索核が関わるのは深部感覚系であって、痛温覚系ではありません。
ポイント
  • 後索核=薄束核(下半身由来)+楔状束核(上半身由来)。どちらも延髄にある。
  • 後索‐内側毛帯路が運ぶのは、深部感覚(位置覚・運動覚)・識別性触圧覚・振動覚。
  • 後索‐内側毛帯路は同側を上って延髄で交叉。外側脊髄視床路は入った脊髄分節で交叉。
  • 外側脊髄視床路が運ぶのは痛覚と温度覚(温覚・冷覚)。
  • 「交叉するのは延髄か、脊髄のその高さか」を先に思い出せば、どの感覚がどの路かを逆算できる。
比較表
項目後索‐内側毛帯路外側脊髄視床路
運ぶ感覚深部感覚(位置覚・運動覚)、識別性触圧覚、振動覚痛覚、温度覚(温覚・冷覚)
脊髄内の走行同側の後索(内側=薄束/外側=楔状束)反対側の側索
2次ニューロンへの乗り換え延髄の後索核(薄束核・楔状束核)脊髄後角
交叉の場所延髄(内側毛帯交叉)入った脊髄分節(白交連)
視床以降後外側腹側核 → 中心後回後外側腹側核 → 中心後回
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