学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §8 診察各論 感覚検査 / QJ25P033

理由で解く 柔道整復師

QJ25P033 一般臨床医学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午後 問33
問題
障害部位と障害される感覚の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 顔面神経-顔面の触覚
2 後頭葉-2点識別覚
3 三叉神経-味覚
4 脊髄後索振動覚
解答
正解4(脊髄後索振動覚)
解説

脊髄後索は振動覚・関節位置覚などの深部感覚と識別性触覚を伝える経路であり、障害されると振動覚が低下する。正答は4。

感覚の問題は「どの受容器の情報が、どの経路を通り、どこで意識にのぼるか」をたどると解ける。振動覚・位置覚・識別性触覚は後根から脊髄後索を同側性に上行し、延髄の後索核でニューロンを乗り換えて交叉し、内側毛帯を経て視床から頭頂葉の体性感覚野へ達する(後索-内側毛帯路)。一方、痛覚・温度覚は脊髄内で交叉して外側脊髄視床路を上行する。この違いがあるため、後索が障害されると振動覚・位置覚が低下し、閉眼で立位が保てないロンベルグ徴候が陽性となる。頭部では顔面の体性感覚を三叉神経が、舌前2/3の味覚を顔面神経(鼓索神経)が、舌後1/3の味覚を舌咽神経が担う。大脳では後頭葉が視覚、頭頂葉が体性感覚と2点識別覚のような高次の識別を担当する。

✓ 4. 正しい
脊髄後索振動覚
後索は振動覚・関節位置覚などの深部感覚と識別性触覚を同側性に伝える経路であり、障害されると振動覚が低下する。ロンベルグ徴候陽性や後索性の失調性歩行を伴う。
✗ 1. 誤り
顔面神経-顔面の触覚
顔面神経は表情筋の運動、舌前2/3の味覚、涙腺・唾液腺の分泌を担う。顔面の触覚を伝えるのは三叉神経であり、組合せが入れ替わっている。
✗ 2. 誤り
後頭葉-2点識別覚
後頭葉は視覚野があり、障害されると同名半盲などの視野障害を生じる。2点識別覚は体性感覚を統合する頭頂葉の機能である。
✗ 3. 誤り
三叉神経-味覚
三叉神経は顔面の触覚・痛覚・温度覚といった体性感覚と咀嚼筋の運動を担う。味覚は顔面神経(舌前2/3)と舌咽神経(舌後1/3)が伝える。
ポイント
  • 後索-内側毛帯路=振動覚・位置覚・識別性触覚。脊髄内では同側を上行し、延髄で交叉する。
  • 外側脊髄視床路=痛覚・温度覚。脊髄内で交叉して対側を上行する。
  • 顔面の体性感覚=三叉神経、表情筋と舌前2/3の味覚=顔面神経、舌後1/3の味覚=舌咽神経。
  • 後頭葉=視覚、頭頂葉=体性感覚・2点識別覚、側頭葉=聴覚、前頭葉=運動。
  • 後索障害ではロンベルグ徴候が陽性となり、閉眼で失調が悪化する。
比較表
部位担う感覚・機能障害時の所見
脊髄後索振動覚・位置覚・識別性触覚深部感覚低下、ロンベルグ徴候陽性
外側脊髄視床路痛覚・温度覚対側の温痛覚障害
三叉神経顔面の触覚・痛覚・温度覚、咀嚼筋顔面の感覚低下、三叉神経痛
顔面神経表情筋、舌前2/3の味覚、涙・唾液分泌顔面神経麻痺、味覚障害
後頭葉視覚同名半盲などの視野障害
頭頂葉体性感覚、2点識別覚皮質性感覚障害、失認
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