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理由で解く 柔道整復師

QJ25P001 関係法規

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午後 問1
問題
正しい組合せはどれか。
選択肢
1 民事事件-〜 行政庁の処分や決定に不服な者が救済を求める事件
2 民事訴訟-国家による訴追により審理する手続き
3 刑事事件-市民相互の紛争や利害の衝突に関する事件
4 刑事訴訟-犯罪を認定し刑罰を科するための手続き
解答
正解4(刑事訴訟-犯罪を認定し刑罰を科するための手続き)
解説

「事件」は争いの中身、「訴訟」はそれを裁判所で処理する手続の名前です。民事・刑事・行政の3つの定義を当てはめれば、組合せの入れ替えはすぐ見抜けます。

民事事件は私人どうしの金銭や権利をめぐる争い、刑事事件は犯罪にあたる行為の有無と刑罰をめぐる争い、行政事件は行政庁の処分や決定に納得できない者が救済を求める争いです。それぞれを裁く手続が民事訴訟・刑事訴訟・行政訴訟で、刑事訴訟だけは原則として検察官が国を代表して起訴する(国家訴追主義)という大きな特徴があります。柔道整復師にとってこの3つは他人事ではなく、施術に伴う事故で損害賠償を求められれば民事、業務上過失致傷に問われれば刑事、免許の取消処分に不服があれば行政と、1つの出来事が3方向に分かれて進むこともあります。まず「誰と誰の争いか」を考えれば、どの区分かは自然に決まります。

✗ 1. 誤り
民事事件-〜 行政庁の処分や決定に不服な者が救済を求める事件
行政庁の処分や決定への不服は行政事件(行政訴訟)です。民事事件は市民相互の紛争を扱うもので、相手方が行政庁である点が決定的に違います。
✗ 2. 誤り
民事訴訟-国家による訴追により審理する手続き
国家(検察官)による訴追で審理が始まるのは刑事訴訟です。民事訴訟は、権利を主張する私人が自ら原告となって訴えを起こします。
✗ 3. 誤り
刑事事件-市民相互の紛争や利害の衝突に関する事件
市民相互の紛争や利害の衝突は民事事件の定義です。刑事事件は、犯罪にあたる行為があったかどうかを認定し刑罰を科すかを争う事件です。
✓ 4. 正しい
刑事訴訟-犯罪を認定し刑罰を科するための手続き
刑事訴訟はまさに犯罪の成否を認定し、刑罰を科すかどうかを決める手続です。事件(中身)と訴訟(手続)が正しく対応している唯一の組合せです。
ポイント
  • 民事事件=私人間の紛争、刑事事件=犯罪と刑罰、行政事件=行政庁の処分への不服。
  • 「〜事件」は争いの中身を、「〜訴訟」はそれを裁く手続を指す言葉。
  • 刑事訴訟は検察官が起訴する国家訴追主義。民事訴訟は当事者(私人)が自ら訴える。
  • 1つの施術事故が、民事(損害賠償)・刑事(業務上過失致傷)・行政(免許の処分)の3方向に同時に発展し得る。
  • 迷ったら「誰と誰の争いか」を先に決めると区分が定まる。
比較表
区分争いの中身手続の名前訴えを起こす主体
民事市民相互の紛争・利害の衝突民事訴訟私人(原告)
刑事犯罪の認定と刑罰刑事訴訟検察官(国家訴追主義)
行政行政庁の処分・決定への不服行政訴訟処分を受けた私人
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