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理由で解く 柔道整復師

QJ25A113 衛生学・公衆衛生学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問113
問題
小学校の学校保健統計調査で最も高い被患率を示すのはどれか。
選択肢
1 う歯
2 肥満傾向
3 心電図異常
4 胸郭・脊柱異常
解答
正解1(う歯)
解説

小学校で被患率が最も高いのはう歯(むし歯)である。よって1。

学校保健統計調査は、文部科学省が毎年、幼稚園から高等学校までの児童生徒等の健康診断結果をもとに行う調査で、発育状態(身長・体重)と健康状態(被患率)を集計する。小学校では、う歯と裸眼視力1.0未満が他を大きく引き離して高く、出題当時(平成27〜28年度ごろ)のう歯の被患率はおよそ5割で最も高かった。う歯は乳歯から永久歯への交換期に多発すること、そして一度できたむし歯は自然に治らず「処置完了者」も被患者として数えられることが、値が高くなる理由である。心電図異常や脊柱・胸郭の異常は数%以下にとどまり、肥満傾向児もおおむね4〜10%程度(低学年で4%台、高学年で1割近く)で、およそ5割のう歯には遠く及ばない。なお学校でのフッ化物洗口や歯みがき指導の普及により、う歯の被患率自体は長期的には低下傾向にある。

✓ 1. 正しい
う歯
小学校の被患率で最も高い項目である。乳歯・永久歯が入れ替わる時期に発生しやすいうえ、治療済みの歯も被患としてカウントされるため累積して高い値になる。長期的には減少傾向にあるものの、依然として学校保健で最大の課題の一つであり、歯みがき指導と定期的な歯科受診が対策の中心となる。
✗ 2. 誤り
肥満傾向
肥満傾向児は身長別標準体重から求めた肥満度20%以上の者をいう。小学校では学年が上がるにつれ増えるが、出題当時の出現率はおおむね4〜10%程度(低学年では4%台、高学年で1割近く)で、およそ5割のう歯とは大きな開きがある。近年は増加が問題視される項目だが、最も高い被患率にはならない。
✗ 3. 誤り
心電図異常
心電図検査は小学校では第1学年で実施され、異常を指摘される者は数%以下にとどまる。先天性心疾患や不整脈を早期に見つけるという意義は大きいが、頻度としては低い。
✗ 4. 誤り
胸郭・脊柱異常
脊柱・胸郭の異常は小学校では1%未満と、選択肢の中で最も低い水準である。ただし側弯症は進行すると治療が必要になるため、検診で拾い上げて整形外科につなぐ意義は大きい項目である。
ポイント
  • 学校保健統計調査=文部科学省が毎年実施。健康診断の結果から発育状態と被患率を集計する。
  • 小学校の被患率はう歯が最も高く(出題当時およそ5割)、次いで裸眼視力1.0未満(およそ3割)。
  • 中学校・高等学校では裸眼視力1.0未満が上位に来る点も対比で押さえる。
  • 肥満傾向児は小学校でおおむね4〜10%(低学年4%台、高学年で1割近く)。心電図異常・脊柱胸郭異常は数%以下と低頻度。頻度は低くても早期発見の意義は大きい。
  • う歯は長期的に減少傾向。歯みがき指導・フッ化物応用(フッ化物洗口・フッ化物歯面塗布)等の学校歯科保健が背景にある。
比較表
項目小学校での被患率のめやす(出題当時)ひとこと
う歯およそ5割(最多)処置完了者も含めて数えるため高値。長期的には減少傾向
裸眼視力1.0未満およそ3割学年が上がるほど増加。中学・高校では最上位になる
肥満傾向4〜10%程度(高学年ほど高い)低学年は4%台、高学年で1割近くまで上がる
心電図異常数%以下小学校では第1学年で実施
胸郭・脊柱異常1%未満側弯症の早期発見が目的
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