学習トップ理由で解く 柔道整復師運動学 ▸ §2 運動器の構造と機能 / QJ25A087

理由で解く 柔道整復師

QJ25A087 運動学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問87
問題
多軸関節はどれか。
選択肢
1 らせん関節
2 平面関節
3 車軸関節
4 鞍関節
解答
正解2(平面関節)
解説

多軸関節(3軸性関節)は球関節・臼状関節・平面関節の3つです。選択肢の中でこれに当たるのは2の平面関節です。

関節は運動軸の数によって一軸性・二軸性・多軸性に分類されます。平面関節は関節面がほぼ平らで、骨どうしがあらゆる方向へわずかに滑り、さらにわずかな回旋も許すため、運動軸を1本や2本に特定できません。そのため多軸性(3軸性)に分類されます。ただし周囲を強い靱帯に固められているので可動域そのものは小さく、椎間関節・手根間関節・足根間関節・肩鎖関節などが代表例です。ここでつまずきやすいのが「軸が多い=よく動く」という思い込みで、同じ多軸性でも球関節(肩関節)や臼状関節(股関節)は可動域が大きく、平面関節は小さいという差があります。軸の数は運動の「方向の自由度」、可動域は運動の「大きさ」で、別々の物差しだと分けて覚えておきましょう。

✗ 1. 該当しない
らせん関節
一軸性関節です。蝶番関節の変形型で、屈伸に伴って軸方向へのわずかなねじれが加わります。距腿関節や腕尺関節が代表例で、運動は屈曲・伸展の1方向に限られます。
✓ 2. 正しい
平面関節
ほぼ平坦な関節面どうしが多方向へ滑るため運動軸を特定できず、多軸性(3軸性)に分類されます。椎間関節・手根間関節・足根間関節・肩鎖関節などが該当します。可動域は小さいものの、隣り合う関節が連なって全体として大きな動きを生み出す点が特徴です。
✗ 3. 該当しない
車軸関節
一軸性関節です。骨の長軸まわりの回旋運動だけを行います。上橈尺関節・下橈尺関節(前腕の回内・回外)や正中環軸関節(頭部の回旋)が代表例です。
✗ 4. 該当しない
鞍関節
二軸性関節です。互いに向かい合う馬の鞍のような関節面をもち、直交する2軸のまわりで運動します。母指の手根中手関節(CM関節)や胸鎖関節が代表例で、母指CM関節は2軸の運動を組み合わせて対立運動を生み出します。
ポイント
  • 一軸性:蝶番関節・らせん関節・車軸関節。
  • 二軸性:楕円関節・顆状関節・鞍関節。
  • 多軸性(3軸性):球関節・臼状関節・平面関節。
  • 平面関節は多軸性だが可動域は小さく、滑り運動が主体である。
  • 「軸の数(方向の自由度)」と「可動域の大きさ」は別の物差しとして分けて覚える。
比較表
軸数関節の型代表例主な運動
一軸性蝶番関節指節間関節屈曲・伸展
らせん関節距腿関節、腕尺関節屈伸+わずかなねじれ
車軸関節上下橈尺関節、正中環軸関節長軸まわりの回旋
二軸性楕円関節橈骨手根関節屈伸・内外転
顆状関節中手指節関節屈伸・内外転
鞍関節母指CM関節、胸鎖関節直交する2軸の運動
多軸性球関節肩関節全方向+回旋(可動域大)
臼状関節股関節全方向+回旋(安定性高)
平面関節椎間関節、肩鎖関節多方向への滑り(可動域小)
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