学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ25A057

理由で解く 柔道整復師

QJ25A057 解剖学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問57
問題
副交感神経の節前線維が出るのはどれか。
選択肢
1 脳幹と胸髄
2 脳幹と仙髄
3 胸髄と腰髄
4 胸髄と仙髄
解答
正解2(脳幹と仙髄)
解説

副交感神経の節前線維は脳幹と仙髄から出る。上下の両端から出るので「頭仙系」と呼ばれる。

自律神経の起始部位は、交感神経が胸髄第1節から腰髄第2〜3節まで(胸腰系)、副交感神経が脳幹と仙髄第2〜4節(頭仙系)と決まっている。副交感神経の脳幹部は4本の脳神経に乗って出る。動眼神経(動眼神経副核→毛様体神経節→瞳孔括約筋・毛様体筋)、顔面神経(上唾液核→翼口蓋神経節・顎下神経節→涙腺・顎下腺・舌下腺)、舌咽神経(下唾液核→耳神経節→耳下腺)、迷走神経(迷走神経背側核→胸腹部臓器の壁内神経節)である。仙髄部はS2〜S4から骨盤内臓神経として出て、下行結腸・S状結腸・直腸・膀胱・生殖器を支配する。副交感神経は神経節が効果器の近くや壁内にあるため、節前線維が長く節後線維が短いのも特徴で、交感神経とちょうど逆になる。

✓ 2. 正しい
脳幹と仙髄
脳幹からは動眼・顔面・舌咽・迷走神経(Ⅲ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ)に乗って、仙髄からはS2〜S4の骨盤内臓神経として節前線維が出る。頭側と仙側の両端から出るので頭仙系と呼ぶ。
✗ 1. 誤り
脳幹と胸髄
脳幹は副交感神経の起始部として正しいが、胸髄から出るのは交感神経の節前線維である。副交感神経の脊髄側の起始は仙髄(S2〜S4)だけである。
✗ 3. 誤り
胸髄と腰髄
これは交感神経の起始(胸腰系、T1〜L2/L3)そのもの。交感神経の節前線維は脊髄側角(中間外側核)から出て、白交通枝を通り交感神経幹に入る。
✗ 4. 誤り
胸髄と仙髄
仙髄は副交感神経の起始として正しいが、胸髄は交感神経の起始である。交感と副交感を1つの選択肢に混ぜた形なので、両方の起始を分けて覚えておけば除外できる。
ポイント
  • 副交感=頭仙系(脳幹+仙髄S2〜S4)、交感=胸腰系(T1〜L2/L3)。
  • 脳幹から出る副交感は動眼・顔面・舌咽・迷走の4神経(Ⅲ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ)。
  • 迷走神経が副交感の大部分を担い、横行結腸あたりまでの胸腹部臓器を支配する。
  • 仙髄からは骨盤内臓神経が出て、下行結腸以下・膀胱・生殖器を支配する。
  • 副交感は節前線維が長く節後線維が短い(神経節が効果器の近く・壁内にある)。交感はその逆。
比較表
項目交感神経副交感神経
節前線維の起始胸髄T1〜腰髄L2(L3)の側角=胸腰系脳幹(Ⅲ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ)と仙髄S2〜S4=頭仙系
神経節の位置交感神経幹(椎傍)や椎前神経節効果器の近く、または臓器壁内
線維の長さ節前が短く、節後が長い節前が長く、節後が短い
節後線維の伝達物質主にノルアドレナリン(汗腺などは例外)アセチルコリン
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