学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ25A035

理由で解く 柔道整復師

QJ25A035 解剖学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問35
問題
腋窩神経支配はどれか。
選択肢
1 三角筋
2 烏口腕筋
3 大円筋
4 棘下筋
解答
正解1(三角筋)
解説

腋窩神経が運動支配するのは三角筋と小円筋である。

腋窩神経は腕神経叢の後神経束(C5・C6)から出て、上腕骨外科頸の後面を回り込み、外側腋窩隙を通って三角筋と小円筋に枝を出す。さらに皮枝である上外側上腕皮神経となって肩外側の皮膚感覚を担当する。骨に密着して走るため、上腕骨外科頸骨折や肩関節前方脱臼で牽引・圧迫を受けやすく、損傷すると三角筋麻痺による肩関節外転困難と、肩外側(いわゆるバッジ領域)の感覚鈍麻が現れる。柔道整復の現場では、肩関節脱臼を扱う際に整復の前後で必ず肩外側の感覚と外転を確認する、という手順に直結する知識である。

✓ 1. 正しい
三角筋
腋窩神経(C5・C6)支配。鎖骨外側1/3・肩峰・肩甲棘から起こり上腕骨三角筋粗面に停止し、肩関節外転の主力となる。
✗ 2. 誤り
烏口腕筋
筋皮神経支配。烏口突起から起こり上腕骨内側面に停止し、上腕の屈曲・内転に働く。筋皮神経が貫通する筋としても知られる。
✗ 3. 誤り
大円筋
肩甲下神経(下肩甲下神経)支配。肩甲骨下角付近から起こり上腕骨小結節稜に停止し、上腕の内転・内旋・伸展に働く。
✗ 4. 誤り
棘下筋
肩甲上神経支配。棘下窩から起こり大結節に停止し、上腕の外旋に働く。同じ神経が棘上筋も支配する。
ポイント
  • 腋窩神経の支配は三角筋と小円筋の2つだけ(+肩外側の皮膚感覚)
  • 上腕骨外科頸骨折・肩関節前方脱臼では腋窩神経損傷を念頭に置く
  • 損傷所見=肩外転困難+肩外側の感覚障害。整復の前後で必ず確認する
  • 小円筋=腋窩神経、大円筋=肩甲下神経と、名前が似る2筋は支配神経で分ける
  • 肩甲上神経=棘上筋・棘下筋、筋皮神経=上腕屈筋群と烏口腕筋
比較表
支配神経主な作用
三角筋腋窩神経肩関節外転
小円筋腋窩神経上腕の外旋
大円筋肩甲下神経上腕の内転・内旋・伸展
棘上筋・棘下筋肩甲上神経外転の開始/外旋
烏口腕筋筋皮神経上腕の屈曲・内転
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