学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ24P078

理由で解く 柔道整復師

QJ24P078 柔道整復理論

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午後 問78
問題
上腕骨の骨折と合併症、後遺症の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 解剖頸骨折-骨頭壊死
2 大結節骨折-インピンジメント
3 小結節骨折-肩関節前方脱臼
4 内側上顆骨折-内反肘
解答
正解1(解剖頸骨折-骨頭壊死)、2(大結節骨折-インピンジメント)
解説

解剖頸骨折は骨頭への血行が断たれて阻血性骨頭壊死を招き、大結節骨折は転位したまま癒合すると肩峰下でのインピンジメントを残す。上腕骨近位部は「どこで折れると何が起こるか」が決まっている。

上腕骨頭は前・後上腕回旋動脈から分枝する血管が骨頭に入って栄養する。解剖頸は関節包内にあり、ここで折れると分枝が途絶えて骨頭が壊死しやすい(大腿骨頸部内側骨折と同じ理屈)。大結節には棘上筋・棘下筋・小円筋が付き、骨折すると骨片は上後方へ引かれる。転位が残ると肩峰下腔が狭くなり、外転・挙上時に引っかかって痛みと可動域制限が続く。近位部骨折では腋窩神経麻痺と肩の拘縮の予防を意識して管理する。

✓ 1. 正しい
解剖頸骨折-骨頭壊死
解剖頸は関節包内にあり、骨折により骨頭への栄養血管が絶たれる。血行の再開が乏しいため阻血性骨頭壊死が生じやすい。
✓ 2. 正しい
大結節骨折-インピンジメント
大結節は棘上筋・棘下筋・小円筋の停止部で、骨片は上後方へ転位する。転位したまま癒合すると肩峰下腔が狭くなり、外転・挙上時のインピンジメントを残す。
✗ 3. 誤り
小結節骨折-肩関節前方脱臼
小結節に付く肩甲下筋の牽引で裂離する小結節骨折は、肩関節後方脱臼に合併するのが典型。前方脱臼に合併しやすいのは大結節骨折である。
✗ 4. 誤り
内側上顆骨折-内反肘
内反肘は上腕骨顆上骨折(伸展型)の代表的な後遺症。内側上顆骨折は肘関節後方脱臼に合併し、後遺症としては骨片の関節内嵌入や遅発性尺骨神経麻痺が問題になる。
ポイント
  • 解剖頸=関節包内 → 血行途絶 → 阻血性骨頭壊死
  • 大結節(棘上筋・棘下筋・小円筋)→ 上後方転位 → 肩峰下インピンジメント
  • 大結節骨折は前方脱臼に、小結節骨折は後方脱臼に合併する
  • 内反肘=顆上骨折(伸展型)の後遺症
  • 内側上顆骨折の代表的後遺症=遅発性尺骨神経麻痺
比較表
骨折部位関与する要素合併症・後遺症
解剖頸関節包内、栄養血管阻血性骨頭壊死
大結節棘上筋・棘下筋・小円筋インピンジメント(前方脱臼に合併)
小結節肩甲下筋後方脱臼に合併
外科頸関節包外腋窩神経麻痺
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