学習トップ理由で解く 柔道整復師関係法規 ▸ §3 柔道整復師法 / QJ24P004

理由で解く 柔道整復師

QJ24P004 関係法規

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午後 問4
問題
柔道整復師の守秘義務で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 刑法に規定されている。
2 職を辞しても課せられる。
3 柔道整復師法に規定されている。
4 施術に関わる内容だけに課せられる。
解答
正解2(職を辞しても課せられる。)、3(柔道整復師法に規定されている。)
解説

柔道整復師の守秘義務の根拠は刑法ではなく柔道整復師法にあり、資格を離れたあとも続きます。守る対象は施術内容に限りません。

刑法第134条(秘密漏示罪)は、医師・薬剤師・医薬品販売業者・助産師・弁護士・弁護人・公証人などを名指しで挙げており、柔道整復師はその列挙に入っていません。そこで柔道整復師法第17条の2が「柔道整復師は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。柔道整復師でなくなつた後においても、同様とする。」と定めています。後段の一文があるため、退職・廃業・免許の取消し後も義務は続きます。範囲は「業務上知り得た人の秘密」全体で、施術内容だけでなく、来院した事実そのもの、家族関係、職業、経済状況なども含みます。違反した場合は50万円以下の罰金で、告訴がなければ起訴できない親告罪とされています(公にするかどうかを本人の意思にゆだねる趣旨です)。なお「正当な理由」には、本人の同意、法令に基づく届出、裁判での証言などがあります。

✓ 2. 正しい
職を辞しても課せられる。
条文が「柔道整復師でなくなつた後においても、同様とする」と明記しています。患者が安心して身体のことを話せるのは、その情報が一生外に出ないという信頼があるからで、資格を離れたら自由になるのでは制度が成り立ちません。
✓ 3. 正しい
柔道整復師法に規定されている。
柔道整復師法第17条の2が根拠です。刑法に列挙されていない職種については、このように各資格法の側で守秘義務を定める形がとられています。
✗ 1. 誤り
刑法に規定されている。
刑法第134条が対象とするのは医師・薬剤師・助産師・弁護士などで、柔道整復師は含まれていません。「医療系だから刑法」と覚えず、職種ごとに根拠法が違うことを押さえてください。
✗ 4. 誤り
施術に関わる内容だけに課せられる。
条文は「業務上知り得た人の秘密」と広く書いており、施術と直接関係のない私生活の情報も対象です。家族からの問い合わせや他院への情報提供など判断に迷う場面では、まず本人の同意を確認してから対応しましょう。
ポイント
  • 根拠は柔道整復師法第17条の2。刑法第134条ではない
  • 「柔道整復師でなくなった後においても同様」=退職・廃業後も義務は続く
  • 対象は業務上知り得た人の秘密全般(来院の事実、家族関係、経済状況などを含む)
  • 罰則は50万円以下の罰金。告訴がなければ起訴できない親告罪
  • 「正当な理由」があれば違法にならない(本人の同意、法令に基づく届出、裁判での証言など)
比較表
職種守秘義務の根拠
医師・薬剤師・助産師・弁護士・公証人など刑法第134条(秘密漏示罪)
保健師・看護師・准看護師保健師助産師看護師法
柔道整復師柔道整復師法第17条の2
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律
理学療法士・作業療法士、救急救命士それぞれの資格法
公務員国家公務員法・地方公務員法
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