学習トップ理由で解く 柔道整復師運動学 ▸ §4 頭・頸部、四肢と体幹の運動(筋の作用および神経支配を含む) / QJ24A090

理由で解く 柔道整復師

QJ24A090 運動学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問90
問題
咀嚼筋はどれか。
選択肢
1 前頭筋
2 側頭筋
3 口輪筋
4 小頬骨筋
解答
正解2(側頭筋)
解説

咀嚼筋は咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋の4つで、選択肢の中では側頭筋があてはまります。したがって正答は2です。

顔面周囲の筋は、咀嚼筋と表情筋に大きく分かれます。咀嚼筋は下顎骨に停止して下顎を動かす筋で、4つすべてが三叉神経の第3枝である下顎神経の支配を受けます。側頭筋は側頭窩から起こって下顎骨の筋突起に停止し、下顎を挙上して閉口させるとともに、後部の線維は下顎を後方へ引きます。咬筋と内側翼突筋も閉口に働き、外側翼突筋だけが開口および下顎の前方移動・側方運動を担当します。これに対して表情筋は皮筋で、骨から起こって皮膚に停止し、収縮すると顔の皮膚を動かして表情をつくります。支配は顔面神経です。「下顎骨を動かす=下顎神経(三叉神経)=咀嚼筋」「皮膚を動かす=顔面神経=表情筋」と、はたらきと支配神経をセットにして仕分けると迷いません。

✓ 2. 正しい
側頭筋
側頭窩から起こり下顎骨の筋突起に停止する咀嚼筋です。下顎を挙上して閉口させ、後部線維は下顎を後方へ引きます。支配は三叉神経第3枝(下顎神経)で、咬筋・内側翼突筋・外側翼突筋とともに咀嚼筋を構成します。
✗ 1. 誤り
前頭筋
後頭前頭筋の前頭筋腹にあたる表情筋で、眉を挙げて額に横じわをつくります。顔面神経支配の皮筋であり、下顎を動かす咀嚼筋ではありません。
✗ 3. 誤り
口輪筋
口裂を輪状に取り囲む表情筋で、口を閉じたりすぼめたりします。顔面神経支配で、咀嚼運動そのものを起こす筋ではありません(咀嚼中に食物が口からこぼれないよう口唇を閉じる補助的な役割は果たします)。
✗ 4. 誤り
小頬骨筋
頬骨から起こって上唇を引き上げる表情筋です。大頬骨筋とともに頬骨に付きますが顔面神経支配であり、咀嚼筋には含まれません。
ポイント
  • 咀嚼筋は4つ=咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋。すべて三叉神経第3枝(下顎神経)支配。
  • 閉口(下顎挙上)は咬筋・側頭筋・内側翼突筋。開口・前方移動・側方運動は外側翼突筋。
  • 側頭筋は後部線維が下顎を後方に引く(後退)はたらきも持つ。
  • 表情筋は皮膚に停止する皮筋で顔面神経支配。前頭筋・口輪筋・大頬骨筋・小頬骨筋はすべてこちら。
  • 迷ったら「何を動かすか(下顎か皮膚か)」と「支配神経(三叉神経か顔面神経か)」の2点で仕分ける。
比較表
分類主なはたらき支配神経
側頭筋咀嚼筋下顎の挙上(閉口)、後方への引き三叉神経第3枝(下顎神経)
咬筋咀嚼筋下顎の挙上(閉口)三叉神経第3枝(下顎神経)
内側翼突筋咀嚼筋下顎の挙上(閉口)三叉神経第3枝(下顎神経)
外側翼突筋咀嚼筋開口、下顎の前方移動・側方運動三叉神経第3枝(下顎神経)
前頭筋・口輪筋・小頬骨筋表情筋(皮筋)顔面の皮膚を動かし表情をつくる顔面神経
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