学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §13 筋肉の機能 / QJ24A081
理由で解く 柔道整復師
M波は運動神経を直接刺激して得られる筋の直接応答なので、感覚性の入口である後根を切断しても誘発できる。一方H波は脊髄を経由する単シナプス反射である。
混合神経を経皮的に電気刺激すると、太いIa群求心性線維とα運動線維の両方が興奮する。運動線維を下行した興奮がそのまま神経筋接合部を越えて筋を収縮させたものがM波で、経路が短いぶん潜時も短い。これに対しIa線維を上行した興奮は後根から脊髄へ入り、α運動ニューロンへ単シナプス性に乗り換えて前根を下り、筋へ戻ってくる。これがH波(ホフマン反射)で、遠回りする分だけ潜時が長い。ここで押さえておきたいのは、刺激を加える点が末梢の混合神経であり、前根・後根のいずれよりも遠位にあるという位置関係である。M波は刺激点より遠位の運動軸索を直接下行する応答なので、経路に根のレベルは含まれない。したがってM波の可否を左右するのは後根でも前根でもなく、刺激点から筋までの運動軸索と神経筋接合部が保たれているかどうかである。設問で「どこを切ると消えるか」「何で抑えられるか」を問われたら、まずM波は〈刺激点→運動神経→神経筋接合部→筋〉、H波は〈刺激点→Ia線維→後根→脊髄→前根→運動神経→神経筋接合部→筋〉と道筋を紙に描き、切断部位がその経路上にあるかを目で確かめる。両者とも神経筋接合部を必ず通る点も忘れずに押さえたい。
| 項目 | M波 | H波(ホフマン反射) |
|---|---|---|
| 興奮する線維 | α運動線維(遠心性) | Ia群求心性線維 |
| 経路 | 運動神経→神経筋接合部→筋 | 後根→脊髄(単シナプス)→前根→筋 |
| 潜時 | 短い | 長い |
| 後根切断 | 誘発できる | 消失する |
| 前根切断 | 誘発できる(急性期。のちに軸索変性で低下) | 消失する |
| 筋弛緩薬 | 抑制される | 抑制される |
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