学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §12 神経 / QJ24A079

理由で解く 柔道整復師

QJ24A079 生理学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問79
問題
体性感覚刺激で誘発されないのはどれか。
選択肢
1 筋性防御
2 発汗
3 勃起反射
4 くしゃみ反射
解答
正解1(筋性防御)
解説

誘発されないものを選ぶ問題です。筋性防御は腹膜など内臓側からの刺激で腹壁筋が反射性に緊張する内臓−体性反射であり、体性感覚刺激で起こるものではありません。

反射は求心路がどこから来るかで性質が決まります。皮膚や粘膜、筋・腱などからの入力で起こるものが体性感覚を求心路とする反射で、出力が骨格筋なら体性−体性反射、出力が自律神経なら体性−自律神経反射と呼ばれます。一方、内臓や腹膜からの入力で起こるものは内臓−体性反射・内臓−自律神経反射です。筋性防御は虫垂炎や腹膜炎などで炎症が腹膜に及んだとき、その侵害入力が脊髄に入り、同じ髄節の運動ニューロンを介して腹壁筋を持続的に緊張させる現象です。触診時に板のように硬く触れるのが特徴で、腹部の急性疾患を示す重要な所見にあたります。施術の場でこうした腹部所見や強い自発痛に気づいたときは、施術を控えて速やかに医療機関の受診をすすめるのが適切な対応です。

✓ 1. 体性感覚刺激では誘発されない(これが正答)
筋性防御
腹膜への炎症など内臓側からの侵害入力が求心路となる内臓−体性反射です。皮膚や筋からの体性感覚刺激によって起こる反射ではありません。
✗ 2. 体性感覚刺激で誘発される(設問の答えではない)
発汗
皮膚への温熱刺激や機械的刺激が求心路となり、交感神経を介して汗腺が働きます。体性−自律神経反射の代表例です。
✗ 3. 体性感覚刺激で誘発される(設問の答えではない)
勃起反射
陰部への触刺激が陰部神経を通って仙髄に入り、骨盤内臓神経(副交感神経)を介して血管を拡張させます。皮膚刺激を求心路とする反射です。
✗ 4. 体性感覚刺激で誘発される(設問の答えではない)
くしゃみ反射
鼻粘膜への機械的・化学的刺激が三叉神経を通って延髄に伝わり、爆発的な呼気を起こします。粘膜の体性感覚を求心路とする反射です。
ポイント
  • 反射は求心路が体性か内臓かで分類する。出力が骨格筋か自律神経かで名称が決まる。
  • 筋性防御は腹膜炎などで生じる内臓−体性反射。腹壁が板状に硬くなる。
  • 発汗(体性−自律神経反射)、勃起反射(陰部皮膚刺激→仙髄副交感)は体性入力で誘発される。
  • くしゃみ反射の求心路は三叉神経、中枢は延髄。
  • 腹部が硬く強い痛みを伴う場合は施術を控え、速やかに医療機関の受診をすすめる。
比較表
反射求心路遠心路・効果器分類
筋性防御腹膜・内臓の侵害受容器体性運動神経→腹壁筋内臓−体性反射
発汗皮膚の温度・機械受容器交感神経→汗腺体性−自律神経反射
勃起反射陰部の皮膚(陰部神経)骨盤内臓神経(副交感)→血管体性−自律神経反射
くしゃみ反射鼻粘膜(三叉神経)呼吸筋(延髄が中枢)体性入力による反射
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。