学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §2 血液 / QJ24A063

理由で解く 柔道整復師

QJ24A063 生理学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問63
問題
エリスロポエチンによって増加するのはどれか。
選択肢
1 赤血球
2 血小板
3 リンパ球
4 顆粒白血球
解答
正解1(赤血球)
解説

エリスロポエチンは腎臓でつくられ、骨髄の赤芽球系前駆細胞に働いて赤血球の産生を高めるホルモンです。

腎臓の尿細管周囲にある間質細胞は、血液の酸素分圧を敏感に感知しています。貧血や低酸素状態になるとエリスロポエチンの産生が増え、骨髄に運ばれて赤芽球系前駆細胞の増殖と分化を促し、赤血球が増えて酸素運搬能が回復します。これは典型的な負のフィードバック調節です。逆に慢性腎不全ではこのホルモンがつくれなくなるため、鉄が足りていても貧血になります(腎性貧血)。血球はどれも造血幹細胞から分かれますが、系統ごとに担当する造血因子が違うので、「赤血球=エリスロポエチン(腎臓)」「血小板=トロンボポエチン(肝臓)」「顆粒球=コロニー刺激因子」とセットで押さえておきましょう。

✓ 1. 正しい
赤血球
エリスロポエチンの標的は骨髄の赤芽球系前駆細胞です。低酸素で腎臓からの分泌が増え、赤血球が増加します。高地トレーニングで赤血球が増えるのも同じ仕組みです。
✗ 2. 誤り
血小板
血小板産生を促すのは、主に肝臓でつくられるトロンボポエチンです。巨核球に作用して血小板を産生させます。
✗ 3. 誤り
リンパ球
リンパ球は骨髄と胸腺で分化し、その後は抗原刺激やインターロイキンなどのサイトカインによって増殖します。エリスロポエチンの支配は受けません。
✗ 4. 誤り
顆粒白血球
好中球などの顆粒球を増やすのは顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)です。名前のとおり顆粒球専門の造血因子です。
ポイント
  • エリスロポエチンは腎臓(尿細管周囲間質細胞)で産生される。
  • 低酸素・貧血が分泌刺激となり、骨髄の赤芽球系前駆細胞を増やす。
  • 慢性腎不全では産生低下により腎性貧血をきたす。
  • 血小板はトロンボポエチン(肝臓)、顆粒球はG-CSFが担当。
  • 血球はすべて造血幹細胞由来だが、系統ごとに調節因子が異なる。
比較表
造血因子主な産生部位増える血球
エリスロポエチン腎臓赤血球
トロンボポエチン肝臓血小板(巨核球から)
G-CSF・GM-CSFマクロファージ・線維芽細胞など顆粒球・単球
インターロイキン類リンパ球・マクロファージなどリンパ球ほか
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