学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §12 神経 / QJ24A061

理由で解く 柔道整復師

QJ24A061 生理学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問61
問題
無髄線維でみられないのはどれか。
選択肢
1 不応期
2 跳躍伝導
3 両側性伝導
4 全か無かの法則
解答
正解2(跳躍伝導)
解説

跳躍伝導はランビエ絞輪をもつ有髄線維だけの伝わり方です。髄鞘のない無髄線維では、興奮は膜の上を連続的に伝わります。

有髄線維では、シュワン細胞などがつくる髄鞘が絶縁体としてはたらき、電流は髄鞘の切れ目であるランビエ絞輪から次の絞輪へ飛び移ります。これが跳躍伝導で、伝導速度が速く、Naポンプが働く面積も小さくて済むためエネルギー効率もよいのが特徴です。無髄線維には髄鞘も絞輪もないため、隣り合う膜が順番に脱分極していく連続伝導となり、速度は毎秒1m前後と遅くなります。一方、活動電位そのものの性質、すなわち閾値を超えれば一定の大きさで起こること、興奮直後は次の刺激に応じない時間があること、軸索の途中を刺激すれば両方向へ伝わることは、髄鞘の有無に関係なく神経線維に共通します。「無髄線維に無いのは髄鞘に由来する性質だけ」と整理すると迷いません。

✓ 2. 無髄線維ではみられない(これが正答)
跳躍伝導
跳躍伝導はランビエ絞輪の存在が前提です。髄鞘をもたない無髄線維には絞輪がないため、興奮が飛び移ることはできず、連続伝導になります。
✗ 1. 無髄線維でもみられる(設問の答えではない)
不応期
不応期は活動電位の後にNaチャネルが不活性化することで生じる現象で、興奮性の膜であれば髄鞘の有無を問わず現れます。
✗ 3. 無髄線維でもみられる(設問の答えではない)
両側性伝導
軸索の途中を刺激すると、興奮は両方向へ広がります。神経線維の伝導の三原則(絶縁性伝導・両側性伝導・不減衰伝導)の一つで、無髄線維にも当てはまります。
✗ 4. 無髄線維でもみられる(設問の答えではない)
全か無かの法則
1本の線維では、閾値未満なら反応せず、閾値を超えれば刺激の強さによらず一定の大きさの活動電位が生じます。これも髄鞘とは無関係な性質です。
ポイント
  • 跳躍伝導=ランビエ絞輪を飛び移る伝導。絞輪をもつ有髄線維に限られる。
  • 無髄線維は連続伝導で、伝導速度は毎秒1m前後と遅い。
  • 不応期・全か無かの法則は活動電位そのものの性質で、髄鞘の有無に関係しない。
  • 伝導の三原則(絶縁性・両側性・不減衰)はすべての神経線維に共通。
  • 「無髄で欠けるのは髄鞘由来の性質だけ」と覚えると選択肢を絞れる。
比較表
項目有髄線維無髄線維
髄鞘・ランビエ絞輪ありなし
伝導様式跳躍伝導連続伝導
伝導速度速い(最大100m/秒程度)遅い(1m/秒前後)
不応期ありあり
両側性伝導ありあり
全か無かの法則従う従う
代表例Aα線維(運動・固有感覚)C線維(鈍い痛み・自律神経節後線維)
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。