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理由で解く 柔道整復師

QJ24A049 解剖学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問49
問題
原尿が形成されるのはどれか。
選択肢
1 腎乳頭
2 腎杯
3 尿細管
4 腎小体
解答
正解4(腎小体)
解説

原尿は糸球体で血漿が濾過されてボウマン嚢へ入ることで作られる。この2つを合わせた 4 の腎小体が正答である。

腎小体(マルピギー小体)は毛細血管がまり状に集まった糸球体と、それを二重の袋のように包むボウマン嚢からなる。輸入細動脈より輸出細動脈のほうが細いため糸球体の毛細血管内圧が高く保たれ、この圧を原動力として血漿がボウマン嚢腔へ押し出される。濾過障壁は、内皮細胞の窓・糸球体基底膜・足細胞(タコ足細胞)の足突起がつくる濾過スリットの3層で、血球やアルブミンなど大きな分子は通れない。こうしてできた原尿は1日およそ150L前後にもなるが、その先の尿細管と集合管で水・電解質・グルコースなどが再吸収され、最終的な尿は約1.5Lにまで濃縮される。「腎小体でつくり、尿細管で仕上げる」と役割を分けて理解すると、選択肢の判断が速くなる。

✓ 4. 正しい
腎小体
糸球体+ボウマン嚢。糸球体毛細血管の高い血圧によって血漿成分が濾過され、ボウマン嚢腔に原尿が生じる。腎皮質に分布し、腎小体と尿細管を合わせたものがネフロン(腎単位)である。
✗ 1. 誤り
腎乳頭
腎錐体の先端が小腎杯に突出した部分で、乳頭孔から完成した尿を小腎杯へ放出する出口にあたる。尿を作る場ではなく、送り出す場である。
✗ 2. 誤り
腎杯
小腎杯 → 大腎杯 → 腎盂 → 尿管と続く尿の導管系(尿路)の最初の部分。尿を集めて運ぶだけで、生成や再吸収は行わない。
✗ 3. 誤り
尿細管
近位尿細管・ヘンレのワナ・遠位尿細管からなり、原尿から必要なものを再吸収し不要なものを分泌して尿へと変える。原尿を「作る」のではなく「加工する」場である点で腎小体と区別する。
ポイント
  • 腎小体=糸球体+ボウマン嚢。ここで原尿ができる。腎小体+尿細管=ネフロン(腎単位)。
  • 濾過の原動力は糸球体毛細血管の高い血圧。輸入細動脈>輸出細動脈の太さの差が圧を保つ。
  • 濾過障壁は3層:内皮の窓・基底膜・足細胞の濾過スリット。血球とアルブミンは通さない。
  • 原尿は1日約150L前後、最終尿は約1.5L。約99%が再吸収される計算になる。
  • 尿の流れ:ボウマン嚢 → 近位尿細管 → ヘンレのワナ → 遠位尿細管 → 集合管 → 乳頭孔 → 小腎杯 → 大腎杯 → 腎盂 → 尿管。
比較表
部位役割
腎小体(糸球体+ボウマン嚢)血漿を濾過して原尿をつくる
尿細管・集合管再吸収と分泌で原尿を尿に変える
腎乳頭乳頭孔から尿を小腎杯へ放出
腎杯・腎盂・尿管尿を集めて膀胱へ運ぶ(尿路)
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