学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §4 消化器系 / QJ24A043

理由で解く 柔道整復師

QJ24A043 解剖学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問43
問題
小腸にあるのはどれか。
選択肢
1 アポクリン腺
2 カウパー腺
3 バルトリン腺
4 リーベルキューン腺
解答
正解4(リーベルキューン腺)
解説

小腸の粘膜にあるのは 4 のリーベルキューン腺(腸腺・腸陰窩)である。

小腸の粘膜は表面積を稼ぐために三重の工夫をしている。まず輪状ヒダで大きく波打ち、その表面に絨毛が林立し、さらに吸収上皮細胞の表面には微絨毛が密生する。この絨毛と絨毛の間で、上皮が固有層に落ち込んでできた単管状腺がリーベルキューン腺(腸腺)である。腺の底部には粘液や消化酵素を含む腸液を分泌する細胞のほか、抗菌物質(リゾチームなど)を出すパネート細胞と、上皮を絶えず作り替える幹細胞があり、ここで生まれた細胞が絨毛の先端へ押し上げられて数日で入れ替わる。なお十二指腸には粘膜下組織にブルンネル腺(十二指腸腺)という別の腺があり、アルカリ性の粘液を出して胃酸を中和する。人名の付いた腺は「どの臓器のどの層にあるか」まで一組で覚えると、この形式の問題に強くなる。

✓ 4. 正しい
リーベルキューン腺
小腸(および大腸)の粘膜上皮が固有層へ落ち込んでできた単管状腺で、腸腺・腸陰窩ともいう。腸液を分泌するほか、底部の幹細胞が上皮の再生源となる。小腸ではパネート細胞も存在する。
✗ 1. 誤り
アポクリン腺
皮膚の大汗腺(アポクリン汗腺)で、腋窩・乳輪・外陰部・外耳道などに分布し、毛包に開口する。思春期以降に発達し、分泌物が細菌に分解されて特有のにおいを生じる。消化管の腺ではない。
✗ 2. 誤り
カウパー腺
男性の尿道球腺。尿道膜様部の外側(尿生殖隔膜内)にあり、尿道海綿体部へアルカリ性の粘液を分泌して尿道内の酸を中和する。泌尿生殖器の付属腺である。
✗ 3. 誤り
バルトリン腺
女性の大前庭腺で、腟前庭に開口して粘液を分泌する。発生学的には男性のカウパー腺(尿道球腺)に相同で、この2つは対で覚えるとよい。
ポイント
  • リーベルキューン腺=腸腺(腸陰窩)。小腸・大腸の粘膜固有層にある単管状腺。
  • 底部のパネート細胞(抗菌物質)と幹細胞(上皮の再生源)が要点。上皮は数日で入れ替わる。
  • ブルンネル腺(十二指腸腺)は十二指腸の粘膜下組織。層が違う点で腸腺と区別する。
  • カウパー腺(男性・尿道球腺)とバルトリン腺(女性・大前庭腺)は相同器官。ペアで暗記する。
  • アポクリン腺=皮膚の大汗腺。エクリン腺(小汗腺、全身・体温調節)と対にして整理する。
比較表
人名腺正式名存在部位
リーベルキューン腺腸腺(腸陰窩)小腸・大腸の粘膜固有層
ブルンネル腺十二指腸腺十二指腸の粘膜下組織
カウパー腺尿道球腺男性・尿生殖隔膜内
バルトリン腺大前庭腺女性・腟前庭
マイボーム腺瞼板腺眼瞼
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