学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §36 解剖学 / QJ24A004

理由で解く 柔道整復師

QJ24A004 必修問題

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問4
問題
交感神経系の神経細胞が存在するのはどれか。
選択肢
1 脊髄前角
2 脊髄側角
3 脊髄後角
4 脊髄神経節
解答
正解2(脊髄側角)
解説

交感神経の節前ニューロンの細胞体は、脊髄灰白質の側角(中間外側核)にあります。正答は2。

脊髄の灰白質はH字型で、部位ごとに住んでいるニューロンが決まっています。前角は骨格筋を動かす体性運動ニューロン、後角は感覚情報を受け取る二次ニューロン、側角は自律神経の節前ニューロンです。側角は胸髄第1(T1)から腰髄第2〜3(L2〜L3)にかけて張り出しており、ここから出た交感神経の節前線維は前根を通り、白交通枝を経て交感神経幹(傍脊柱神経節)に入ります。副交感神経の節前ニューロンは脳幹の脳神経核(動眼神経・顔面神経・舌咽神経・迷走神経)と仙髄S2〜S4にあり、側角がない代わりに同じ中間外側部に相当する部位を占めます。「前角=運動、側角=自律、後角=感覚の中継、脊髄神経節=感覚の細胞体」という4点セットで覚えるのが最短です。

✗ 1. 誤り
脊髄前角
骨格筋を支配する体性運動ニューロン(α運動ニューロン・γ運動ニューロン)の細胞体がある。ここが障害されると弛緩性麻痺・筋萎縮が起こる。
✓ 2. 正しい
脊髄側角
T1〜L2(L3)の側角(中間外側核)に交感神経の節前ニューロンの細胞体がある。軸索は前根→白交通枝→交感神経幹へ向かう。
✗ 3. 誤り
脊髄後角
後根から入った感覚情報を受け取り、上行路へ中継する二次ニューロンの場所。痛覚・温度覚は後角で乗り換えて反対側の脊髄視床路を上行する。
✗ 4. 誤り
脊髄神経節
後根にあるふくらみで、一次感覚ニューロン(偽単極細胞)の細胞体が集まる。感覚系であり自律神経のニューロンではない。
ポイント
  • 交感神経の節前ニューロン=脊髄側角(中間外側核)、T1〜L2(L3)。胸腰髄系ともよばれる。
  • 副交感神経の節前ニューロンは脳幹の脳神経核(III・VII・IX・X)とS2〜S4。頭仙系ともよばれる。
  • 前角=体性運動、後角=感覚の中継、側角=自律神経、脊髄神経節=一次感覚ニューロンの細胞体。
  • 交感神経は節前線維が短く節後線維が長い。副交感神経はその逆で、効果器の近くに神経節がある。
  • 節前線維の伝達物質はどちらもアセチルコリン。交感神経の節後線維は原則ノルアドレナリン(汗腺は例外でアセチルコリン)。
比較表
部位存在するニューロン機能
前角α・γ運動ニューロン骨格筋の運動
側角(T1〜L2/L3)交感神経節前ニューロン内臓・血管・汗腺の調節
後角二次感覚ニューロン感覚情報の中継
脊髄神経節(後根)一次感覚ニューロン(偽単極)末梢からの感覚受容
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