学習トップ / 教科書ドリル 生理学 / 第13章 ▸ D. 痛覚 / Q13D012
教科書ドリル 生理学
中脳水道周囲灰白質(PAG)を起点とし、延髄の大縫線核・傍巨大細胞網様核を経由して、脊髄後角での侵害情報の伝達を抑制する、セロトニンやノルアドレナリンを伝達物質とする経路を何というか。
下行性抑制系は、脳幹(中脳水道周囲灰白質 periaqueductal gray, PAG)→延髄縫線核(大縫線核 nucleus raphe magnus)・傍巨大細胞網様核→脊髄後索側索を下行→脊髄後角の侵害情報伝達を抑制する、内因性の鎮痛ネットワークである。伝達物質はセロトニン(縫線核由来)・ノルアドレナリン(青斑核系由来、α2受容体を介して作用)で、TCAやSNRI(デュロキセチンなど)はこれらの取り込みを阻害して下行性抑制を増強し神経障害性疼痛に鎮痛効果を示す。内因性オピオイド(β-エンドルフィン・エンケファリン・ダイノルフィン)はPAGや延髄のμ・κ・δオピオイド受容体を介して下行性抑制系を賦活し、また脊髄後角にも直接作用して一次求心線維からの伝達物質放出を抑える。モルヒネなどの外因性オピオイドも同じ受容体に作用して強力な鎮痛作用を発揮する。臨床的にはPAG刺激療法(DBS)も難治性疼痛に応用される。

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