学習トップ / 教科書ドリル 生理学 / 第13章 ▸ D. 痛覚 / Q13D010
教科書ドリル 生理学
組織損傷や炎症に伴い局所で産生される内因性発痛物質のうち、最も強力な発痛作用を示すとされるペプチドで、血漿中のキニノーゲンからカリクレインによって生成され、ACE阻害薬投与時には分解阻害により蓄積して空咳の原因となる物質は何か。
ブラジキニンは血漿中のキニノーゲンから産生される9アミノ酸ペプチドで、侵害受容器上のB₂受容体(常在型)およびB₁受容体(炎症で誘導)に結合し、C線維・Aδ線維の侵害受容器を強力に興奮させる「最強の内因性発痛物質」である。同時に血管拡張・血管透過性亢進・白血球遊走を惹起し、炎症の「腫脹・発赤・熱感・痛み」を生む中心的メディエーターでもある。ACE(アンジオテンシン変換酵素)は、アンジオテンシンIをIIに変換するほかブラジキニンを分解する(キニナーゼIIとしての作用)。このためACE阻害薬投与下ではブラジキニンが蓄積し、気道刺激による空咳・血管性浮腫の原因となる。ACE阻害薬の副作用で空咳が出る場合はARB(アンジオテンシン受容体拮抗薬)への変更が考慮される。

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