学習トップ / 教科書ドリル 生理学 / 第13章 ▸ A. 感覚の分類と一般的性質 / Q13A011
教科書ドリル 生理学
感覚情報が中枢神経系に伝えられる過程で、強く興奮した部位の周辺の弱い興奮が抑制され、刺激を受けた狭い領域の感覚が浮き出るように処理される仕組みを何というか。視覚のコントラスト強調や2点弁別の基盤となる現象である。
周辺抑制は、ある感覚受容器(あるいは中継ニューロン)が強く興奮したとき、介在性抑制ニューロンを介して隣接する受容単位の応答を抑える仕組みで、感覚空間分解能と輪郭・コントラスト知覚の基盤となる。視覚では網膜水平細胞・アマクリン細胞、および外側膝状体や視覚野レベルでの抑制性回路を通じて働き、マッハ帯(明暗境界で縁が強調されて見える現象)やハーマン格子錯視など、日常的に観察される現象の基盤となる。体性感覚では、指先を刺激したときに隣接する受容野の興奮が抑制されることで2点弁別能が高まる(触覚の空間分解能の向上)。聴覚では周波数選択性の鋭敏化に寄与する。このように周辺抑制は「信号対ノイズ比を高めるための中枢性信号処理」として全感覚系に共通する原理であり、刺激情報の最重要部分を強調して抽出する機能を担う。

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