学習トップ教科書ドリル 生理学第12章 ▸ B-b. 脳幹による調節 / Q12Bb001

教科書ドリル 生理学

Q12Bb001 運動

問題

随意運動の発現・調節における脳内各部位の役割に関する記述として**誤っている**のはどれか。

選択肢
1連合野で立てられた運動の計画は、大脳基底核・小脳・運動前野/補足運動野に送られ、どの筋を・どの順番で・どれだけの力で活動させるかといった具体的な運動プログラムが作られる。
2運動プログラムは最終的に一次運動野に伝えられ、そこから脊髄・脳幹の運動ニューロンに運動指令が送られて運動が遂行される。
3小脳は、姿勢の調節や学習された素早い目標到達運動(たとえばスポーツの習得)に特に重要な役割を果たす。
4大脳基底核は、脊髄前角運動ニューロンに直接投射して一次的な随意運動指令を下行させる錐体路の主体である。
解答
正解4
解説

随意運動の発現過程は、①内的欲求・②外的刺激・③自発的意志のいずれかを動機として、皮質連合野(前頭連合野・頭頂連合野を中心に)で運動の意志が決定されることに始まる。ついで、運動の計画が**大脳基底核・小脳・運動前野/補足運動野**に送られて運動プログラムが作成される(選択肢1は正しい)。プログラム情報は**一次運動野**に伝わり、一次運動野から脊髄・脳幹の運動ニューロンに指令が送られて運動が遂行される(選択肢2は正しい)。その際、体性感覚によるフィードバックや、平衡感覚・体性感覚の入力を受ける小脳回路が働いて、外界の変化に対応した運動調節が行われる。小脳は特に、姿勢調節と学習された素早い目標到達運動(スポーツ動作等)に重要である(選択肢3は正しい)。これに対して、**大脳基底核は脊髄と直接の連絡を持たず**、主として皮質→線条体→淡蒼球/黒質→視床→皮質の閉ループを形成して運動調節に関与する。脊髄前角運動ニューロンへ直達性に下行して随意運動指令を届けるのは**錐体路(皮質脊髄路)**であり、大脳基底核ではない。したがって選択肢4は誤り(錐体路と錐体外路系の取り違え)。この階層構造(連合野→基底核・小脳・運動前野/補足運動野→一次運動野→脊髄/脳幹)は、第12章C節「錐体路系・錐体外路系」への橋渡しとなる最重要骨格である。

解説画像
随意運動の発現・調節における脳内各部位の役割に関する記述として**誤っている**のはどれか。 解説図
随意運動の発現・調節における脳内各部位の役割に関する記述として**誤っている**のはどれか。
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