学習トップ / 教科書ドリル 臨床医学各論 / 第10章 ▸ A. 赤血球疾患 / Q10A016
教科書ドリル 臨床医学各論
次の患者で最も疑われる疾患はどれか。
「70歳の男性。12年前に胃癌に対して胃全摘術を受けた。半年前から動悸・易疲労感・舌のひりつく痛みを訴え来院。診察で舌は発赤・平滑で光沢があり、下肢の振動覚が両側低下し、足底部のしびれを訴える。血液検査でHb 7.6g/dL、MCV 118fL(高値)、MCHC 34%、血清ビタミンB12低値、抗内因子抗体陰性、骨髄に巨赤芽球を認める。」
胃全摘後10年以上経過+大球性貧血(MCV 118)+Hunter舌炎様舌所見+脊髄後索症状(振動覚低下・しびれ)+血清B12低値+骨髄巨赤芽球は、胃全摘による**内因子欠乏性の巨赤芽球性貧血**に合致する。胃全摘により内因子を分泌する胃壁細胞が除去されるため、B12吸収障害が起こる。貯蔵ビタミンB12(肝)は約3-5年で枯渇するため胃全摘から5-10年後に貧血が顕在化することが多い。抗内因子抗体が陰性なら悪性貧血(自己免疫性)ではなく**術後性**と判定。治療は生涯ビタミンB12筋注。

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