学習トップ理由で解く 生理学第13章 ▸ H. 視覚 / Q0920

理由で解く 生理学

Q0920 感覚

出典:鍼灸 第29回(2021) 問題31
問題
網膜の黄斑について正しい記述はどれか。
選択肢
1 杆体細胞が密集している。
2 明るい場所での分解能が良い。
3 暗い場所での感度が高い。
4 血管が豊富にある。
解答
正解2(明るい場所での分解能が良い。)
解説
✗ 1. 誤り
杆体細胞が密集している。
黄斑部(特に中心窩)に密集しているのは錐体細胞であり、杆体細胞は中心窩には存在せず周辺網膜に多く分布する。
✓ 2. 正しい
明るい場所での分解能が良い。
網膜の黄斑(中心窩)には錐体細胞が高密度に密集しており、明るい場所(明所視)での空間分解能(視力)が最も優れている。中心窩では錐体細胞1個に対して双極細胞・神経節細胞がほぼ1対1で対応するため、高い解像度が実現される。視力検査で測定される視力はこの中心窩の分解能を反映している。また錐体細胞には赤・緑・青の3種類があり、色覚にも重要な役割を果たす。
✗ 3. 誤り
暗い場所での感度が高い。
暗い場所(暗所視)での感度が高いのは杆体細胞が豊富な周辺網膜であり、錐体細胞が集中する黄斑部は暗所での感度は低い。
✗ 4. 誤り
血管が豊富にある。
黄斑の中心窩は無血管領域(foveal avascular zone)であり、血管が存在しない。中心窩の栄養は脈絡膜からの拡散によって供給される。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「黄斑="お(黄)うはん"→"おう、はっきり見える"」→明所視で分解能が高い。「中心窩は錐体の巣(す)」と覚える。無血管領域である点は「中心は透き通って血管がない→光がクリアに届く」とイメージする。
  • 関連知識: 問893・886・889(杆体と錐体の機能比較)と共通テーマである。杆体=暗所視・高感度・色覚なし、錐体=明所視・高分解能・色覚ありの対比を確実に覚える。
  • よくある間違い: 黄斑に杆体が密集していると誤解しやすい。杆体は周辺網膜に多く、黄斑(中心窩)には錐体のみが存在する。また中心窩を「血管が豊富」と誤答しやすいが、実際は無血管領域である。
  • 教科書では「a.視覚の性質」の範囲に該当する。
比較表
特徴 黄斑(中心窩) 周辺網膜
主な視細胞 錐体細胞 杆体細胞
明所視の分解能 高い 低い
暗所視の感度 低い 高い
色覚 あり なし
血管 無血管領域 あり
解説画像
鍼灸 第29回(2021) 問題31|網膜の黄斑について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第29回(2021) 問題31|網膜の黄斑について正しい記述はどれか。
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