学習トップ / 理由で解く 生理学 / 第13章 ▸ B. 体性感覚 / Q0879
理由で解く 生理学
持続する刺激に対して感覚が弱まる現象を順応という。痛覚は組織の傷害を知らせ続ける必要があるため順応しにくく、本問の答えは痛覚である。
受容器は、刺激の始まりや変化に強く応じて発射がすぐ減る速順応型と、刺激が続くかぎり発射を続ける遅順応型に分けられる。嗅覚は順応が速い感覚の代表で、触圧覚を担う低閾値機械受容器には速順応型と遅順応型の両方があるが、痛覚と比べればいずれも順応しやすい。本問で問われる温覚も順応が起こりやすく、温覚も冷覚も生じない無感温度は約33℃前後、45℃を超えるような熱刺激になると痛覚を伴う。つまり温度感覚は環境温に「慣れる」感覚で、「温度感覚は順応しない」という記述は誤りとして何度も問われている。これに対し痛覚を受容する自由神経終末(侵害受容器)は遅順応性で、傷害が続くかぎり信号を送り続ける。さらに炎症や発痛物質があると感作(閾値が下がり応答が大きくなること)が加わり、痛みが増強することもある。
| 感覚 | 受容器の形態 | 持続する刺激への応答 |
|---|---|---|
| 触覚(触圧覚) | 低閾値機械受容器(被膜をもつものが多い)/Aβ線維 | 順応する(速順応型・遅順応型があるが、いずれも痛覚より順応しやすい) |
| 温覚・冷覚 | 自由神経終末/温覚はC線維 | 順応する(無感温度は約33℃前後。「順応しない」は誤り) |
| 痛覚 | 自由神経終末(高閾値機械受容器・ポリモーダル受容器) | ほとんど順応しない(遅順応性。感作でさらに増強しうる) |

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