学習トップ理由で解く 生理学第13章 ▸ A. 感覚の分類と一般的性質 / Q0862

理由で解く 生理学

Q0862 感覚

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題44
問題
最も順応しにくい感覚はどれか。
選択肢
1 嗅覚
2 触覚
3 痛覚
4 冷覚
解答
正解3(痛覚)
解説
✗ 1. 誤り
嗅覚
嗅覚は最も順応しやすい感覚の一つであり、同じ匂いに短時間で慣れてしまう。匂いの環境に入って数分で感じにくくなる。
✗ 2. 誤り
触覚
触覚は比較的順応しやすい感覚であり、持続的な圧刺激に速やかに慣れる。衣服を着ていても触覚を意識しなくなるのがその例である。
✓ 3. 正しい
痛覚
痛覚は最も順応しにくい(ほとんど順応しない)感覚である。これは痛覚が生体防御・警告系として最も重要な感覚であり、侵害刺激に対する警告信号を持続的に送り続ける必要があるためである。むしろ持続的な侵害刺激では痛覚過敏(hyperalgesia)が生じることもある。
✗ 4. 誤り
冷覚
冷覚にも順応性があり、冷たい水に手を入れると最初は冷たく感じるが次第に感じにくくなる。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「痛みに慣れたら生き残れない→だから順応しない」と生存戦略として理解する。順応しやすい感覚の代表は「嗅覚(におい)と触覚(さわる)→すぐ慣れる」。
  • 関連知識: 触覚受容器のうちマイスナー小体やパチニ小体は速い順応(phasic)、メルケル盤やルフィニ終末は遅い順応(tonic)を示す。痛覚の自由神経終末はほとんど順応しない。
  • よくある間違い: 「痛みは時間が経てば楽になる」と経験的に感じるが、これは内因性鎮痛系(エンドルフィンなど)による中枢性の抑制であり、受容器レベルの順応ではない。
  • 教科書では「b.感覚の一般的性質」の範囲に該当する。
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題44|最も順応しにくい感覚はどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題44|最も順応しにくい感覚はどれか。
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