学習トップ理由で解く 生理学第12章 ▸ B. 運動の調節 / Q0855

理由で解く 生理学

Q0855 運動

出典:あマ指 第29回(2021) 問題30
問題
アキレス腱反射の反射弓について正しいのはどれか。
選択肢
1 受容器は腱器官である。
2 求心性線維はⅠa群線維である。
3 遠心性線維はc運動ニューロンである。
4 効果器は錘内筋である。
解答
正解2(求心性線維はⅠa群線維である。)
解説
✗ 1. 誤り
受容器は腱器官である。
アキレス腱反射の受容器は筋紡錘であり、腱器官(ゴルジ腱器官)ではない。腱を叩打する刺激が筋全体を急速に伸展させ、筋内に存在する筋紡錘が興奮する。腱器官は自原抑制に関与する別の受容器である。
✓ 2. 正しい
求心性線維はⅠa群線維である。
アキレス腱反射の求心性線維はIa群線維である。アキレス腱を叩打すると下腿三頭筋の筋紡錘が伸展され、Ia群求心性線維(最も太い有髄神経線維、伝導速度70〜120 m/s)を通じて脊髄のS1〜S2前角に信号が伝えられる。そこでα運動ニューロンに単シナプス性に接続し、下腿三頭筋が収縮して足関節が底屈する。
✗ 3. 誤り
遠心性線維はc運動ニューロンである。
遠心性線維はα運動ニューロン(Aα線維)である。γ運動ニューロンは筋紡錘の錘内筋線維を支配する遠心性線維であり、伸張反射の遠心路ではない。
✗ 4. 誤り
効果器は錘内筋である。
効果器は錘外筋(骨格筋本体:下腿三頭筋=腓腹筋+ヒラメ筋)である。錘内筋はγ運動ニューロンに支配される筋紡錘内の筋線維であり、伸張反射の効果器ではない。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「伸張反射の反射弓は"筋紡錘→Ia→α→外筋"」と4ステップで覚える。「腱器官」「Ib」「γ」「錘内筋」はすべて誤りの選択肢として登場する紛らわしい用語である。
  • 関連知識: アキレス腱反射の反射弧レベルはS1〜S2であり、膝蓋腱反射(L2〜L4)とともに下肢の腱反射検査で重要である。糖尿病性ニューロパチーではアキレス腱反射が早期に消失する。
  • よくある間違い: 受容器を「腱器官」、遠心路を「γ運動ニューロン」、効果器を「錘内筋」と答えるケース。これらはすべて伸張反射の構成要素ではなく、別の経路に属する。問題798のα・γの区別と合わせて整理する。
  • 教科書では「a.脊髄レベルでの調節」の範囲に該当する。
比較表
反射弓の構成要素 アキレス腱反射 誤りの選択肢に登場するもの
受容器 筋紡錘 腱器官(ゴルジ腱器官)
求心路 Ia群線維 Ib群線維
遠心路 α運動ニューロン γ運動ニューロン
効果器 錘外筋(下腿三頭筋) 錘内筋
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題30|アキレス腱反射の反射弓について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題30|アキレス腱反射の反射弓について正しいのはどれか。
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