学習トップ理由で解く 生理学第1章 ▸ E. 物質移動 / Q0065

理由で解く 生理学

Q0065 生理学の基礎

出典:鍼灸 第29回(2021) 問題24
問題
物質の移動に際して化学エネルギーが必要なのはどれか。
選択肢
1 拡散
2 浸透
3 能動輸送
4 ろ過
解答
正解3(能動輸送)
解説
✗ 1. 誤り
拡散
拡散は濃度勾配に従う受動的な物質移動であり、化学エネルギーは不要である。
✗ 2. 誤り
浸透
浸透は浸透圧差(濃度差)による水の移動であり、化学エネルギーは不要である。
✓ 3. 正しい
能動輸送
能動輸送は濃度勾配に逆らって物質を移動させるため、ATP(化学エネルギー)の消費が必要である。→代表例はナトリウムポンプ(Na⁺-K⁺ ATPase)で、常時エネルギーを使って細胞内のNa⁺を細胞外にくみ出している。→拡散や浸透は受動輸送に分類され、エネルギーを必要としない。→ろ過は圧力差による移動で、化学エネルギーではなく物理的な圧力が駆動力である。
✗ 4. 誤り
ろ過
ろ過は圧力差による物質の移動であり、化学エネルギーではなく圧力が駆動力である。
ポイント
  • 能動輸送は「濃度勾配に逆らう」「ATP(化学エネルギー)が必要」の2点がキーワードである。
  • 覚え方のコツ: 「能動=能力を動かす=エネルギーが要る」と語感で覚える。対して「受動=受け身=自然に流れる」である。
  • 関連知識: ナトリウムポンプは細胞内外のNa⁺/K⁺濃度差を維持し、静止膜電位の形成に寄与する。
  • よくある間違い: ろ過を「エネルギーが必要」と誤答しやすいが、ろ過の駆動力は圧力差(血圧など)であり化学エネルギーではない。
比較表
移動様式 エネルギー 方向
拡散 不要(受動) 高濃度→低濃度 O₂、CO₂の移動
浸透 不要(受動) 低張側→高張側(水) 細胞膜を介した水移動
能動輸送 必要(ATP) 低濃度→高濃度 Na⁺-K⁺ポンプ
膜動輸送 必要 膜の変形による 食作用、開口放出
濾過 圧力差 高圧側→低圧側 糸球体濾過
解説画像
鍼灸 第29回(2021) 問題24|物質の移動に際して化学エネルギーが必要なのはどれか。 解説図
鍼灸 第29回(2021) 問題24|物質の移動に際して化学エネルギーが必要なのはどれか。
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