学習トップ理由で解く 生理学第12章 ▸ B. 運動の調節 / Q0832

理由で解く 生理学

Q0832 運動

出典:あマ指 第12回(2004) 問題54
問題
腱反射について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 受容器は筋紡錘である。
2 反射潜時は短い。
3 誘発筋電図でM波として記録される。
4 脊髄反射である。
解答
正解3(誘発筋電図でM波として記録される。)
解説
✗ 1.
受容器は筋紡錘である。
✗ 正しい。腱反射(伸張反射)の受容器は筋紡錘である。腱を叩打することで筋全体が急速に伸展され、筋紡錘内のIa群求心性線維が興奮する。
✗ 2.
反射潜時は短い。
✗ 正しい。腱反射はIa群求心性線維からα運動ニューロンへの単シナプス反射であるため、介在ニューロンを経由せず、反射弓が最短で反射潜時は極めて短い。
✓ 3. 誤り
誘発筋電図でM波として記録される。
腱反射の誘発筋電図はH波(Hoffmann反射波)として記録される。M波は末梢神経を電気刺激した際に、刺激が直接(反射弧を経由せずに)筋に伝わって生じる応答である。H波は反射弧を介した応答であるのに対し、M波は直接応答であり、両者は発生機序が根本的に異なる。
✗ 4.
脊髄反射である。
✗ 正しい。腱反射は脊髄の前角レベルで完結する脊髄反射であり、上位中枢の関与を必要としない。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「H波のH=Hoffmann=反射(Hansha)」、「M波のM=筋(Muscle)への直接刺激」と頭文字で区別する。
  • 関連知識: H波はIa群求心性線維→脊髄→α運動ニューロン→筋の経路(反射弧)で生じるため、反射弧のどこかに障害があればH波は減弱・消失する。臨床的にS1神経根障害の評価に用いられる。
  • よくある間違い: H波とM波を混同するケース。H波は反射弧を介する間接応答、M波は末梢神経の電気刺激による直接応答と明確に区別する。
  • 教科書では「a.脊髄レベルでの調節」の範囲に該当する。
比較表
項目 H波 M波
正式名称 Hoffmann反射波 直接筋応答
経路 反射弧(Ia→脊髄→α運動ニューロン→筋) 直接応答(電気刺激→運動神経→筋)
潜時 長い(反射弧を経由) 短い(直接伝導)
臨床的意義 反射弧の健全性評価 末梢神経の伝導評価
解説画像
あマ指 第12回(2004) 問題54|腱反射について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第12回(2004) 問題54|腱反射について誤っている記述はどれか。
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