学習トップ理由で解く 生理学第12章 ▸ B. 運動の調節 / Q0827

理由で解く 生理学

Q0827 運動

出典:あマ指 第10回(2002) 問題56
問題
腱紡錘の伸展を伝える神経線維はどれに属するか。
選択肢
1 Ⅰa
2 Ⅰb
3
4
解答
正解2(Ⅰb)
解説
✗ 1. 誤り
Ⅰa
Ia群線維は筋紡錘の一次終末からの求心性線維であり、筋の伸展速度と長さを検出する。腱紡錘ではなく筋紡錘に由来する。
✓ 2. 正しい
Ⅰb
腱紡錘(ゴルジ腱器官)からの求心性信号はIb群線維によって脊髄に伝えられる。腱紡錘は筋と腱の移行部に存在し、筋張力の変化を検出する受容器である。過度の張力が加わるとIb線維を介して脊髄の抑制性介在ニューロンが活性化され、同名筋のα運動ニューロンが抑制される(Ib抑制=自原抑制)。これにより筋が過度の張力から保護される。
✗ 3. 誤り
II群線維は筋紡錘の二次終末からの求心性線維で、主に筋の静的な長さの変化を検出する。腱紡錘の求心路ではない。
✗ 4. 誤り
III群線維(Aδ線維に相当)は細い有髄線維で、侵害受容や圧覚に関与する。腱紡錘とは無関係である。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「Ia=筋紡"錘"(すい)、Ib=腱紡"錘"(けん)」で、aは筋(あ行)、bは腱(b→bone→骨に近い腱)と連想する。
  • 関連知識: Ib抑制(自原抑制)は過度の筋張力から筋・腱を保護する安全装置である。臨床ではゴルジ腱器官の機能は腱断裂の予防に関わる。
  • よくある間違い: Ia群線維とIb群線維を混同するケース。Ia=筋紡錘(伸張反射:促進)、Ib=腱紡錘(自原抑制:抑制)と機能も含めて対比する。
  • 教科書では「a.脊髄レベルでの調節」の範囲に該当する。
比較表
項目 Ia群線維 Ib群線維
由来する受容器 筋紡錘(一次終末) 腱紡錘(ゴルジ腱器官)
検出するもの 筋の伸展(長さ・速度) 筋の張力
脊髄での作用 α運動ニューロン興奮(単シナプス) α運動ニューロン抑制(多シナプス)
反射名 伸張反射 自原抑制(Ib抑制)
解説画像
あマ指 第10回(2002) 問題56|腱紡錘の伸展を伝える神経線維はどれに属するか。 解説図
あマ指 第10回(2002) 問題56|腱紡錘の伸展を伝える神経線維はどれに属するか。
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