学習トップ理由で解く 生理学第12章 ▸ A. 骨格筋の神経支配 / Q0818

理由で解く 生理学

Q0818 運動

出典:あマ指 第6回(1998) 問題56
問題
骨格筋の神経支配の記述で正しいのはどれか。
選択肢
1 1 本の筋線維は1 個の運動ニューロンに支配される。
2 精密運動に関与する筋の神経支配比は大きい。
3 α運動ニューロンは錘内筋線維を支配する。
4 神経筋接合部は抑制性シナプスである。
解答
正解1(1 本の筋線維は1 個の運動ニューロンに支配される。)
解説
✓ 1. 正しい
1 本の筋線維は1 個の運動ニューロンに支配される。
1本の筋線維は必ず1個のα運動ニューロンのみに支配される(一対一の原則)。一方、1個のα運動ニューロンは複数の筋線維を支配しており、この1個のα運動ニューロンとそれが支配するすべての筋線維群を合わせて「運動単位」と呼ぶ。運動単位は骨格筋の収縮における最小の機能単位である。
✗ 2. 誤り
精密運動に関与する筋の神経支配比は大きい。
精密運動に関与する筋(例:外眼筋、手指の筋)の神経支配比は小さい。1個の運動ニューロンが少数の筋線維を支配するため、細かい運動制御が可能となる。
✗ 3. 誤り
α運動ニューロンは錘内筋線維を支配する。
α運動ニューロンは錘外筋線維を支配する。錘内筋線維を支配するのはγ運動ニューロンである。
✗ 4. 誤り
神経筋接合部は抑制性シナプスである。
神経筋接合部はアセチルコリン(ACh)を伝達物質とする興奮性シナプスであり、終板電位を発生させて筋の活動電位を誘発する。骨格筋の神経筋接合部に抑制性シナプスは存在しない。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「筋線維から見れば"一途"に1個のニューロン」「ニューロンから見れば"複数"の筋線維を支配」と支配関係の方向を区別する。神経支配比は「精密=小」「粗大=大」。
  • 関連知識: 運動単位の動員はサイズの原理に従い、小さな運動単位(遅筋線維)から大きな運動単位(速筋線維)の順に動員される。筋力の段階的調節にはこの原理が重要である。
  • よくある間違い: 「神経支配比が大きい=精密な運動」と逆に覚えるケース。神経支配比が小さいほど1本1本の筋線維を細かく制御できるため、精密な運動が可能となる。
  • 教科書では「a.運動単位とα運動ニューロン」の範囲に該当する。
比較表
神経支配比 運動の種類
外眼筋 約1:3(小さい) 精密運動
手指の筋 約1:100(小さい) 精密運動
大腿四頭筋 約1:2000(大きい) 粗大運動
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題56|骨格筋の神経支配の記述で正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題56|骨格筋の神経支配の記述で正しいのはどれか。
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