
この図の解説
図は心筋を「固有心筋」と「特殊心筋」の2種類に大別した分類図である。まず左端の枝分かれで、心筋がこの2つに分かれる点を押さえたい。上段の固有心筋はいわゆる普通の心筋で、心筋層全体を構成し、収縮に適する本来の心筋である。「固有」は解剖学では「本来の」という意味をもつ。下段の赤字で示された特殊心筋は、存在する場所が決まっており、拍動のリズムを決める。興奮の発生と伝導に適し、まとまって刺激伝導系を構成する。つまり心臓を動かす興奮を伝えるのは神経線維ではなく、この特殊心筋線維である点が最大のポイントとなる。特殊心筋は静止膜電位を持たないという電気的特殊性ももつ。
学習の要点
- 心筋は固有心筋(収縮担当・心筋層全体)と特殊心筋(興奮の発生と伝導担当)の2種に大別され、特殊心筋が刺激伝導系を構成する。
- 覚え方のコツ: 「固有=本来の普通の筋肉=収縮」「特殊=特殊な役目=リズムと伝導」とペアで対比して記憶する。固有口腔・固有背筋の「固有」と同じ用法。
- 関連知識: 刺激伝導系は洞房結節→房室結節→房室束(ヒス束)→プルキンエ線維の順で興奮を伝える。特殊心筋線維は一般心筋より太く細胞質に富むが筋原線維は少ない。
- よくある間違い: 刺激伝導系を「神経」と誤認しやすいが、構成するのは神経線維ではなく特殊心筋線維である。
- 臨床応用: 洞房結節は拍動リズムを決めるペースメーカーで、交感神経が興奮を速め迷走神経が遅くする。ここが独自興奮すると期外収縮の原因となる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
特殊心筋は興奮の発生と伝導に適し、まとまって( )を構成する。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 刺激伝導系
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。