学習トップ理由で解く 生理学第10章 ▸ N. 自律神経系 / Q0760

理由で解く 生理学

Q0760 神経

出典:あマ指 第30回(2022) 問題25
問題
蓄尿時に興奮が抑制されるのはどれか。
選択肢
1 膀胱平滑筋
2 尿道括約筋
3 骨盤神経求心路
4 陰部神経遠心路
解答
正解1(膀胱平滑筋)
解説
✓ 1. 正しい
膀胱平滑筋
蓄尿時には膀胱平滑筋(排尿筋)の興奮が抑制される。交感神経(下腹神経T11-L2)がβ受容体を介して排尿筋を弛緩させ、同時にα受容体を介して内尿道括約筋を収縮させることで蓄尿が維持される。排尿筋を収縮させる骨盤神経(副交感神経)の活動は蓄尿時には抑制されるため、排尿筋は弛緩した状態にある。膀胱に尿が溜まっても内圧があまり上昇しないのは、この排尿筋の弛緩と膀胱壁のコンプライアンス(伸展性)による。
✗ 2. 誤り
尿道括約筋
尿道括約筋は蓄尿時に収縮(興奮)して尿の漏出を防いでいる。内尿道括約筋は交感神経、外尿道括約筋は陰部神経によって収縮が維持される。
✗ 3. 誤り
骨盤神経求心路
骨盤神経求心路は蓄尿中も膀胱壁の伸展情報を持続的に中枢に伝えており、抑制されているわけではない。
✗ 4. 誤り
陰部神経遠心路
陰部神経遠心路は蓄尿時に外尿道括約筋を収縮させるために興奮しており、抑制されていない。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「蓄尿=排尿筋はお休み(弛緩)」「排尿=排尿筋が働く(収縮)」と対比して覚える。蓄尿時に動くのは括約筋と交感神経。
  • 関連知識: 蓄尿機能の障害は過活動膀胱(排尿筋の過剰収縮→頻尿・尿意切迫感)の原因となる。抗コリン薬は排尿筋のムスカリン受容体を遮断して過活動膀胱の治療に用いられる。
  • よくある間違い: 「骨盤神経求心路が抑制される」と誤答しやすいが、求心路は膀胱の充満度を常にモニターしており抑制されない。抑制されるのは排尿筋への遠心性興奮(副交感神経の遠心路)である。
  • 教科書では「j.自律神経の関与する反射」の範囲に該当する。
解説画像
あマ指 第30回(2022) 問題25|蓄尿時に興奮が抑制されるのはどれか。 解説図
あマ指 第30回(2022) 問題25|蓄尿時に興奮が抑制されるのはどれか。
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