学習トップ理由で解く 生理学第10章 ▸ N. 自律神経系 / Q0729

理由で解く 生理学

Q0729 神経

出典:鍼灸 第21回(2013) 問題42
問題
排尿時に起こるのはどれか。
選択肢
1 膀胱支配の骨盤神経活動の増加
2 膀胱支配の下腹神経活動の増加
3 外尿道括約筋の収縮
4 内尿道括約筋の収縮
解答
正解1(膀胱支配の骨盤神経活動の増加)
解説
✓ 1. 正しい
膀胱支配の骨盤神経活動の増加
排尿時は副交感神経である骨盤神経(S2〜S4由来)の活動が増加し、膀胱排尿筋が収縮して排尿が起こる。膀胱壁の伸展受容器が尿の蓄積を感知すると、仙髄および橋の排尿中枢を介して骨盤神経の活動が亢進し、排尿筋が収縮する。同時に内尿道括約筋が弛緩し、外尿道括約筋も随意的に弛緩させることで排尿が完了する。
✗ 2. 誤り
膀胱支配の下腹神経活動の増加
下腹神経(交感神経、T12〜L2由来)は蓄尿時に活動が増加し、排尿筋を弛緩させ内尿道括約筋を収縮させて蓄尿を促す。排尿時には下腹神経活動は抑制される。
✗ 3. 誤り
外尿道括約筋の収縮
外尿道括約筋(体性神経=陰部神経支配の随意筋)は排尿時に弛緩して尿の排出を可能にする。収縮は排尿の抑制(蓄尿)に働く。
✗ 4. 誤り
内尿道括約筋の収縮
内尿道括約筋(交感神経支配の平滑筋)は排尿時に弛緩して尿の通過を許容する。収縮は蓄尿時に尿の漏れを防ぐ。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「排尿=骨盤神経(副交感)が主役」「蓄尿=下腹神経(交感)+陰部神経が主役」と場面ごとに主役の神経を覚える。
  • 関連知識: 問705(膀胱収縮を起こす神経)とセットで理解する。橋の排尿中枢(バリントン核)は排尿反射を統合的に制御しており、脊髄損傷では排尿障害が生じる。
  • よくある間違い: 「排尿時に括約筋が収縮」と誤解しやすいが、排尿時には内外ともに括約筋は「弛緩」する。排尿=排尿筋収縮+括約筋弛緩である。
  • 教科書では「j.自律神経の関与する反射」の範囲に該当する。
比較表
神経 蓄尿時 排尿時
骨盤神経(副交感) 抑制 活動増加→排尿筋収縮
下腹神経(交感) 活動増加→排尿筋弛緩・内括約筋収縮 抑制
陰部神経(体性) 外括約筋収縮(随意的抑制) 外括約筋弛緩
解説画像
鍼灸 第21回(2013) 問題42|排尿時に起こるのはどれか。 解説図
鍼灸 第21回(2013) 問題42|排尿時に起こるのはどれか。
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