
この図の解説
この図は、からだを構成する3種類の筋(骨格筋・心筋・平滑筋)を縦に並べ、行ごとに性質を対比した比較表である。まず上段の顕微鏡像に注目したい。骨格筋と心筋には規則正しい横縞(横紋)が見え、平滑筋にはそれがない。そして心筋の像だけは筋線維が枝分かれして網目状につながり、細胞どうしの境目に介在板が走る点が骨格筋との違いである。表を上から読むと、横紋の有無・線維の形・興奮の伝わり方・神経支配・自動性・不応期・収縮の持続と続き、心筋が「横紋を持ちながら不随意で自動性を示す」中間的な筋であることが浮かび上がる。心臓の壁を主体的につくるのはこの心筋であり、洞房結節など刺激伝導系の自動性によって拍動が生み出される。図の赤字は、心筋を骨格筋・平滑筋から見分ける決め手(全体に広がる興奮伝導・自律神経支配・自動性あり・単収縮のみ)を示している。
学習の要点
- 横紋を持つのは骨格筋と心筋の2つ。平滑筋には横紋がなく、線維は両端がとがった紡錘形をとる。
- 覚え方のコツ: 心筋は「横紋=骨格筋似」「不随意・自動性=内臓筋似」のハイブリッド。介在板と網目状の枝分かれが心筋だけの目印。
- 関連知識: 心筋線維は介在板(横線)で興奮を伝え合うため、刺激が心筋全体へ広がる(機能的合胞体)。洞房結節が拍動リズムを決めるペースメーカーとなる。
- よくある間違い: 骨格筋と心筋を「随意/不随意」で混同しやすい。骨格筋は運動神経支配の随意筋、心筋は自律神経が調節する不随意筋。
- 臨床応用: 心筋は不応期が200〜300ミリ秒と長く強縮を起こさないため、常に単収縮を繰り返して弛緩期を確保し、拡張して血液を受け入れられる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
心筋線維の各細胞の境界には( )が見られ、筋の興奮を細胞から細胞へ伝え合う。
答えを見る
答え: 介在板
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。