学習トップ理由で解く 生理学第10章 ▸ N. 自律神経系 / Q0714

理由で解く 生理学

Q0714 神経

出典:あマ指 第19回(2011) 問題44
問題
神経筋接合部の特徴として誤っている記述はどれか。
選択肢
1 インパルスは両方向性に伝達される。
2 伝達物質はアセチルコリンである。
3 クラーレにより遮断される。
4 興奮性シナプスである。
解答
正解1(インパルスは両方向性に伝達される。)
解説
✓ 1. 誤り
インパルスは両方向性に伝達される。
神経筋接合部における興奮の伝達は一方向性であり、運動神経終末から骨格筋の方向にのみ伝達される。神経終末のシナプス小胞からアセチルコリンが放出され、筋側の運動終板のニコチン受容体に結合して終板電位(EPP)を発生させる。受容体は運動終板にのみ存在するため、逆方向への伝達は構造的に起こりえない。これは化学シナプスの基本的特徴である。
✗ 2.
伝達物質はアセチルコリンである。
✗ 正しい。神経筋接合部の伝達物質はアセチルコリン(ACh)であり、コリンエステラーゼにより速やかに分解される。
✗ 3.
クラーレにより遮断される。
✗ 正しい。クラーレ(ツボクラリン)はニコチン受容体の競合的拮抗薬であり、神経筋接合部を遮断して筋弛緩を起こす。
✗ 4.
興奮性シナプスである。
✗ 正しい。神経筋接合部は常に興奮性の終板電位(EPP)を発生させる興奮性シナプスであり、抑制性シナプスは存在しない。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 神経筋接合部の特徴を「ACh・ニコチン受容体・一方向性・興奮性のみ・クラーレで遮断」の5点セットで覚える。
  • 関連知識: 重症筋無力症は神経筋接合部のニコチン受容体に対する自己抗体が原因の自己免疫疾患である。抗コリンエステラーゼ薬(ネオスチグミンなど)でAChの分解を抑制して治療する。
  • よくある間違い: 問題576・580と同様に「伝導(両方向性)」と「伝達(一方向性)」の混同が問われている。神経筋接合部もシナプスの一種であるため一方向性伝達である。
  • 教科書では「h.自律神経系の神経伝達物質と受容体」の範囲に該当する。
解説画像
あマ指 第19回(2011) 問題44|神経筋接合部の特徴として誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第19回(2011) 問題44|神経筋接合部の特徴として誤っている記述はどれか。
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