学習トップ理由で解く 生理学第10章 ▸ C. シナプス伝達 / Q0622

理由で解く 生理学

Q0622 神経

出典:鍼灸 第6回(1998) 問題38
問題
副交感神経節後線維末端から放出される神経伝達物質はどれか。
選択肢
1 ノルアドレナリン
2 アセチルコリン
3 セロトニン
4 ドパミン
解答
正解2(アセチルコリン)
解説
✗ 1. 誤り
ノルアドレナリン
ノルアドレナリンは交感神経の節後線維末端から放出される伝達物質であり、副交感神経節後線維からは放出されない。
✓ 2. 正しい
アセチルコリン
副交感神経節後線維末端からはアセチルコリン(ACh)が放出され、効果器のムスカリン受容体に作用する。副交感神経は節前線維・節後線維ともにアセチルコリンを伝達物質とするコリン作動性線維である。なお交感神経も節前線維はアセチルコリンを放出するが、節後線維はノルアドレナリンを放出する(汗腺支配の交感神経節後線維は例外的にアセチルコリンを放出する)。
✗ 3. 誤り
セロトニン
セロトニンは中枢神経系の脳幹縫線核に存在する神経伝達物質であり、末梢の副交感神経節後線維から放出されるものではない。
✗ 4. 誤り
ドパミン
ドパミンは中枢神経系の黒質・中脳腹側被蓋野などに存在する神経伝達物質であり、末梢の副交感神経節後線維から放出されるものではない。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「副交感は全部アセチルコリン」→ 節前も節後もACh。交感神経は「節前ACh、節後NA(ノルアドレナリン)」で区別する。
  • 関連知識: アトロピンはムスカリン受容体の拮抗薬で、副交感神経の作用を遮断する。臨床では散瞳薬や徐脈の治療に用いられる。
  • よくある間違い: 「交感神経はすべてノルアドレナリン」と誤解しやすいが、交感神経でも節前線維はAChを放出し、汗腺支配の節後線維もAChを放出する。
  • 教科書では「d.神経伝達物質」の範囲に該当する。
比較表
神経線維 伝達物質 受容体
交感神経 節前線維 アセチルコリン ニコチン受容体(NN)
交感神経 節後線維 ノルアドレナリン α・β受容体
交感神経 節後線維(汗腺) アセチルコリン ムスカリン受容体
副交感神経 節前線維 アセチルコリン ニコチン受容体(NN)
副交感神経 節後線維 アセチルコリン ムスカリン受容体
運動神経(体性) アセチルコリン ニコチン受容体(NM)
解説画像
鍼灸 第6回(1998) 問題38|副交感神経節後線維末端から放出される神経伝達物質はどれか。 解説図
鍼灸 第6回(1998) 問題38|副交感神経節後線維末端から放出される神経伝達物質はどれか。
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