学習トップ理由で解く 生理学第10章 ▸ C. シナプス伝達 / Q0611

理由で解く 生理学

Q0611 神経

出典:あマ指 第5回(1997) 問題55
問題
シナプス伝達の特徴として誤っている記述はどれか。
選択肢
1 反復刺激後増強が起こる。
2 シナプス遅延がある。
3 一方向に伝達される。
4 樹状突起から伝達物質が放出される。
解答
正解4(樹状突起から伝達物質が放出される。)
解説
✗ 1.
反復刺激後増強が起こる。
✗ 正しい。高頻度刺激後にシナプス伝達効率が一時的に増大する反復刺激後増強(PTP)は化学シナプスの特徴であり、残留Ca²⁺の蓄積が原因と考えられている。
✗ 2.
シナプス遅延がある。
✗ 正しい。シナプス伝達には伝達物質の放出・拡散・受容体結合に要する時間(約0.2〜1ms)のシナプス遅延がある。反射弧のシナプス数が多いほど全体の遅延は大きくなる。
✗ 3.
一方向に伝達される。
✗ 正しい。化学シナプスでは伝達物質がシナプス前膜からのみ放出され、受容体はシナプス後膜にのみ存在するため、一方向性伝達となる。
✓ 4. 誤り
樹状突起から伝達物質が放出される。
神経伝達物質はシナプス前ニューロンの軸索終末(シナプス前終末)から放出されるのであり、樹状突起からではない。シナプス小胞は軸索終末に集積しており、活動電位が到達するとCa²⁺流入を引き金にシナプス間隙に伝達物質が開口分泌(エキソサイトーシス)される。樹状突起はシナプス後ニューロン側の構造であり、伝達物質を受け取る側として機能する。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「軸索→放出、樹状→受容」→ シナプスの構造を「前(軸索終末・小胞・放出)→間隙→後(樹状突起・受容体・受容)」の3段階で整理する。
  • 関連知識: シナプス前終末にはミトコンドリアが多く存在し、伝達物質の合成やCa²⁺ポンプの駆動に必要なATPを供給している。
  • よくある間違い: 問題576でも同様に「伝導」と「伝達」の特性が問われている。シナプスの特徴として「一方向性・シナプス遅延・疲労・後増強」をセットで覚える。
  • 教科書では「c.シナプス伝達」の範囲に該当する。
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題55|シナプス伝達の特徴として誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題55|シナプス伝達の特徴として誤っている記述はどれか。
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