学習トップ理由で解く 生理学第8章 ▸ B. ホルモンの種類とその働き / Q0532

理由で解く 生理学

Q0532 内分泌

出典:鍼灸 第25回(2017) 問題32
問題
集合管において水の再吸収を促すホルモンはどれか。
選択肢
1 アドレナリン
2 心房性ナトリウム利尿ペプチド
3 バゾプレッシン
4 パラソルモン
解答
正解3(バゾプレッシン)
解説
✗ 1. 誤り
アドレナリン
アドレナリンは副腎髄質から分泌されるカテコールアミンで、心拍数増加や血圧上昇に関与するが、集合管の水再吸収には直接関与しない。
✗ 2. 誤り
心房性ナトリウム利尿ペプチド
心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)は心房壁の伸展により分泌され、Na+排泄と利尿を促進する。水の再吸収を促進するのではなく、むしろ抑制する方向に作用する。
✓ 3. 正しい
バゾプレッシン
バゾプレッシン(ADH:抗利尿ホルモン)は視床下部の視索上核・室傍核で産生され、下垂体後葉から血中に分泌される。集合管のV2受容体に結合するとcAMPを介してアクアポリン2(AQP2)が管腔側の細胞膜に挿入され、水の再吸収が促進されて尿が濃縮される。血漿浸透圧の上昇や循環血液量の減少が分泌刺激となる。
✗ 4. 誤り
パラソルモン
パラソルモン(PTH)は副甲状腺から分泌され、血中Ca2+濃度の上昇に関与するホルモンであり、集合管の水再吸収には直接関与しない。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「バゾプレッシン→バソ(血管)をプレス(圧迫)→水を再吸収して血圧維持」と連想する。ADH=Anti-Diuretic Hormone(抗・利尿・ホルモン)の名称も合わせて覚える。
  • 関連知識: 尿崩症ではADH分泌低下(中枢性)またはADH不応性(腎性)により多尿・口渇が生じる。飲酒によるADH分泌抑制も利尿の原因となる。
  • よくある間違い: ADHの産生部位(視床下部)と分泌部位(下垂体後葉)を混同しやすい。産生は視床下部、放出は後葉である。
  • 教科書では「c.下垂体のホルモン」の範囲に該当する。
比較表
ホルモン 産生・分泌部位 腎臓での主な作用
バゾプレッシン(ADH) 視床下部→下垂体後葉 集合管で水再吸収促進
アルドステロン 副腎皮質球状層 遠位尿細管・集合管でNa+再吸収促進
ANP 心房 Na+排泄促進・利尿
パラソルモン(PTH) 副甲状腺 Ca2+再吸収促進・リン酸排泄
解説画像
鍼灸 第25回(2017) 問題32|集合管において水の再吸収を促すホルモンはどれか。 解説図
鍼灸 第25回(2017) 問題32|集合管において水の再吸収を促すホルモンはどれか。
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