学習トップ理由で解く 生理学第8章 ▸ B. ホルモンの種類とその働き / Q0516

理由で解く 生理学

Q0516 内分泌

出典:鍼灸 第19回(2011) 問題38
問題
血中カルシウム濃度を上昇させるホルモンはどれか。
選択肢
1 グルカゴン
2 オキシトシン
3 パラソルモン
4 ソマトスタチン
解答
正解3(パラソルモン)
解説
✗ 1. 誤り
グルカゴン
グルカゴンは膵臓ランゲルハンス島α細胞から分泌され、肝臓でのグリコーゲン分解と糖新生を促進して血糖値を上昇させるホルモンである。カルシウム代謝には関与しない。
✗ 2. 誤り
オキシトシン
オキシトシンは下垂体後葉から放出され、分娩時の子宮平滑筋収縮と射乳反射に関与する。カルシウム代謝には関与しない。
✓ 3. 正しい
パラソルモン
パラソルモン(PTH/副甲状腺ホルモン)は副甲状腺(上皮小体)から分泌され、3つの経路で血中カルシウム濃度を上昇させる。第一に、破骨細胞を活性化して骨吸収を促進し骨からCaを放出させる。第二に、腎臓の遠位尿細管でCaの再吸収を促進する。第三に、腎臓でビタミンD(25(OH)D3)を活性型ビタミンD(1,25(OH)2D3)に変換する酵素を活性化し、腸管からのCa吸収を間接的に促進する。
✗ 4. 誤り
ソマトスタチン
ソマトスタチンは膵臓δ細胞や視床下部から分泌され、成長ホルモン(GH)やインスリン、グルカゴンなど多くのホルモン分泌を抑制する。カルシウム代謝には直接関与しない。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「パラソル(PTH)でカルシウムを上(↑)げる」。対義語的に「カルシトニン(CT)でカルシウムを沈(↓)める」と覚える。
  • 関連知識: カルシトニンは甲状腺C細胞から分泌され、骨吸収を抑制して血中Ca濃度を低下させる。PTHとカルシトニンは拮抗的に血中Ca濃度を調節する。活性型ビタミンDも血中Ca上昇に関与する。
  • よくある間違い: パラソルモン(PTH)の分泌部位を甲状腺と間違える。PTHは「副」甲状腺(上皮小体)から分泌される。カルシトニンが甲状腺由来である。
  • 教科書では「e.副甲状腺のホルモン」の範囲に該当する。
比較表
ホルモン 分泌部位 血中Ca濃度への作用 主な作用機序
パラソルモン(PTH) 副甲状腺 上昇↑ 骨吸収↑、腎Ca再吸収↑、VitD活性化
カルシトニン 甲状腺C細胞 低下↓ 骨吸収抑制
活性型ビタミンD 腎臓で活性化 上昇↑ 腸管Ca吸収↑
解説画像
鍼灸 第19回(2011) 問題38|血中カルシウム濃度を上昇させるホルモンはどれか。 解説図
鍼灸 第19回(2011) 問題38|血中カルシウム濃度を上昇させるホルモンはどれか。
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