
この図の解説
図は卵巣のホルモン調節を「卵胞期~排卵まで」と「黄体期」に分けて示す。上から視床下部のGnRH、下垂体前葉のLH・FSH、そして卵胞へと矢印が下る。卵胞内では上段の内卵胞膜(莢膜細胞)にLHが作用し、コレステロールからテストステロンがつくられる(③)。それが下段の顆粒層(顆粒膜細胞)へ渡り、FSHが作用してエストロゲンへ変換される(④)。この2つの細胞が役割分担する点が最大の見どころである。エストロゲンは自らFSH受容体を増やし(⑤)、顆粒膜細胞からのインヒビンはFSH分泌を抑える(⑥)。フィードバックは濃度で切り替わり、卵胞期中期の低濃度エストロゲンはGnRH分泌を抑制(負、⑧)、卵胞期後期の高濃度エストロゲンは逆に促進(正、⑪)してLHサージ(⑫)を起こし排卵に至る。黄体期には、黄体でLHが作用しコレステロールからプロゲステロンが産生される。
学習の要点
- 内卵胞膜(莢膜細胞)はLH作用でコレステロール→テストステロン、顆粒膜細胞はFSH作用でテストステロン→エストロゲンをつくる(2細胞2ゴナドトロピン説)。
- 覚え方のコツ: 「莢膜=LH=男性ホルモン(材料づくり)、顆粒=FSH=女性ホルモン(完成)」と内外で対にして覚える。
- 関連知識: 卵巣の卵胞からエストロゲン、黄体からプロゲステロンが分泌される。黄体ではLHがコレステロールからプロゲステロンをつくる。
- よくある間違い: エストロゲンのフィードバックを一方向と思い込むこと。低濃度では抑制(負)だが、高濃度では促進(正)に反転してLHサージを生む。
- 臨床応用: LHサージは排卵の引き金であり、尿中LHを検出する排卵検査薬の原理となる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
顆粒層(顆粒膜細胞)では下垂体前葉ホルモンの( )が作用し、テストステロンからエストロゲンが合成される。( )に入る語を答えよ。
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答え: FSH
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。