この図の解説 図の左右に、青地の「アドレナリン」と桃地の「ノルアドレナリン」の構造式が並ぶ。まず注目すべきは分子の右端で、アドレナリンはアミノ基が窒素にメチル基を持つHN–CH₃であるのに対し、ノルアドレナリンは剥き出しのNH₂となっている。つまりノルアドレナリンにメチル基が一つ付いた形がアドレナリンで、両者はよく似たカテコールアミンである。この二つは副腎髄質のクロム親性細胞から分泌され、髄質細胞はアドレナリン細胞とノルアドレナリン細胞の2種類に分かれる。下の表は受容体への作用の強さを比較しており、アドレナリンは強いα作用+強いβ作用、ノルアドレナリンは強いα作用+弱いβ₁作用と見出しに書かれている。この「β作用の差」が、心拍出量・気管支拡張・血糖値でアドレナリンが++++と大きく、血圧上昇ではノルアドレナリンが++++となる理由である。
学習の要点 副腎髄質のクロム親性細胞が分泌し、髄質細胞はアドレナリン細胞とノルアドレナリン細胞に分かれる。両者はカテコールアミンで、構造上の違いは末端アミノ基のメチル基の有無だけ。 覚え方のコツ: 「ノル(nor)=メチルが無い」。NH₂のノルアドレナリンにCH₃が付いてHN–CH₃になったのがアドレナリン。ノルの方が原型に近い。 関連知識: 副腎髄質細胞は交感神経細胞と起源を同じくする神経由来の細胞で、重クロム酸カリで黄褐色に染まるためクロム親性細胞と呼ばれる。 よくある間違い: 「血圧上昇はアドレナリンが最強」と思い込みやすいが、図ではノルアドレナリンが++++。アドレナリンはβ作用で骨格筋の血管を拡張させ体血管抵抗が下がるため、血圧上昇は+にとどまる。 臨床応用: アドレナリンは強いβ作用による気管支拡張・心拍出量増加を活かし、アナフィラキシーや心停止の救急で用いられる。 比較表 確認問題(その場で確認・記録には残りません) 副腎髄質のホルモン分泌細胞は、重クロム酸カリを含む染色液で黄褐色に染まるところから( )細胞と呼ばれる。
答えを見る 答え: クロム親性
← 図を閉じて問題に戻る ※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。