学習トップ理由で解く 生理学第7章 ▸ E. 蓄尿と排尿 / Q0450

理由で解く 生理学

Q0450 排泄

出典:あマ指 第33回(2025) 問題26
問題
排尿について正しいのはどれか。
選択肢
1 副交感神経が活動する。
2 尿道括約筋が収縮する。
3 随意的な制御を受けない。
4 排尿中枢は胸髄に存在する。
解答
正解1(副交感神経が活動する。)
解説
✓ 1. 正しい
副交感神経が活動する。
排尿時には副交感神経(骨盤神経、S2〜S4由来)が活動する。副交感神経の興奮によりアセチルコリンが放出され、排尿筋(膀胱壁の平滑筋)のムスカリンM3受容体に作用して排尿筋を収縮させる。同時に内尿道括約筋も弛緩し、尿が膀胱から尿道へ押し出される。膀胱容量が約150〜300mLで初発尿意が生じ、約400mLで強い尿意となり、橋排尿中枢を介した排尿反射が誘発される。
✗ 2. 誤り
尿道括約筋が収縮する。
排尿時には内尿道括約筋(平滑筋)も外尿道括約筋(横紋筋)もともに弛緩して尿の通過を許す。括約筋が収縮するのは蓄尿時である。
✗ 3. 誤り
随意的な制御を受けない。
排尿は随意的な制御を受ける。外尿道括約筋は横紋筋であり陰部神経(体性運動神経)の支配を受けるため、大脳皮質からの指令で随意的に収縮・弛緩を制御できる。これにより、適切な場所・タイミングまで排尿を我慢することが可能である。
✗ 4. 誤り
排尿中枢は胸髄に存在する。
排尿中枢は仙髄(S2〜S4)に存在し、胸髄には存在しない。さらに橋にも上位排尿中枢(バリントン核)が存在し、排尿反射を統合的に制御する。
ポイント
  • 排尿=副交感神経(骨盤神経)による排尿筋収縮が本問の核心であり、排尿の神経支配を正確に把握することが重要である。
  • 覚え方のコツ: 「排尿=副交感」「蓄尿=交感+陰部」の組み合わせを確実に覚える。副交感神経は「リラックス時に活動する→排尿はリラックスして行う」と連想する。
  • 関連知識: 排尿に関与する3つの神経(骨盤神経・下腹神経・陰部神経)の役割分担は問題440と共通のテーマである。尿失禁の病態理解にも直結し、腹圧性尿失禁(外括約筋の機能低下)と切迫性尿失禁(排尿筋の過活動)の区別に関連する。
  • よくある間違い: 「排尿中枢は胸髄にある」と誤答するケースがある。排尿反射中枢は仙髄S2〜S4、上位排尿中枢は橋(バリントン核)である。胸髄には排尿に関する中枢は存在しない。
  • 教科書では「c.蓄尿と排尿」の範囲に該当する。
比較表
項目 蓄尿時 排尿時
優位な神経 交感神経(下腹神経)+陰部神経 副交感神経(骨盤神経)
排尿筋 弛緩(β受容体) 収縮(M3受容体)
内尿道括約筋 収縮(α受容体) 弛緩
外尿道括約筋 収縮(陰部神経・随意) 弛緩(陰部神経活動低下)
排尿中枢の部位 仙髄S2〜S4、橋(バリントン核)
解説画像
あマ指 第33回(2025) 問題26|排尿について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第33回(2025) 問題26|排尿について正しいのはどれか。
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