学習トップ理由で解く 生理学第7章 ▸ C. 尿生成 / Q0435

理由で解く 生理学

Q0435 排泄

出典:鍼灸 第24回(2016) 問題27
問題
腎糸球体でろ過されるのはどれか。
選択肢
1 グルコース
2 アルブミン
3 赤血球
4 白血球
解答
正解1(グルコース)
解説
✓ 1. 正しい
グルコース
グルコースは分子量180の低分子であり、糸球体の毛細血管壁(有窓内皮・基底膜・足細胞裂孔膜)を自由に通過してろ過される。ろ過後は近位尿細管でNa⁺/グルコース共輸送体(SGLT2、SGLT1)によりほぼ100%再吸収されるため、正常では尿中に排泄されない。血糖値が腎臓の再吸収閾値(約180mg/dL)を超えると尿糖が出現する(糖尿病の尿糖陽性)。
✗ 2. 誤り
アルブミン
アルブミンは分子量約69,000の高分子タンパク質であり、さらに負電荷を帯びているため、糸球体基底膜のサイズバリアとチャージバリアの両方によりほとんどろ過されない。
✗ 3. 誤り
赤血球
赤血球は直径約7〜8μmの血球成分であり、糸球体基底膜を通過できない。尿中に赤血球が認められる場合は糸球体腎炎などの病態を示す。
✗ 4. 誤り
白血球
白血球は赤血球より大きい血球成分であり、糸球体基底膜を通過できない。
ポイント
  • 糸球体ろ過のバリアは分子量約7万(アルブミン相当)を境界とし、低分子(グルコース、アミノ酸、電解質など)は自由にろ過されるが、高分子や血球はろ過されない。
  • 覚え方のコツ: 「ろ過されるもの=血漿成分の小さいもの(水・電解質・グルコース・アミノ酸・尿素)」「ろ過されないもの=大きいもの(血球・タンパク質)」とサイズで判断する。
  • 関連知識: ろ過されたグルコースは近位尿細管で100%再吸収される(Tm:最大輸送量の概念)。糖尿病では血糖値が再吸収閾値を超えて尿糖が陽性となる。SGLT2阻害薬はこの再吸収を薬理学的に抑制する。
  • よくある間違い: 「グルコースは正常尿に含まれないのでろ過されない」と誤答するケースがある。グルコースはろ過はされるが、近位尿細管で完全に再吸収されるため最終尿には含まれない。「ろ過」と「排泄」は異なる概念である。
  • 教科書では「c.尿細管の再吸収」の範囲に該当する。
比較表
物質 分子量 ろ過の有無 再吸収 最終尿中
グルコース 180 ろ過される ほぼ100% 正常では含まれない
アミノ酸 75〜204 ろ過される ほぼ100% 正常では含まれない
尿素 60 ろ過される 約50% 含まれる
アルブミン 69,000 ろ過されない 正常では含まれない
赤血球・白血球 ろ過されない 正常では含まれない
解説画像
鍼灸 第24回(2016) 問題27|腎糸球体でろ過されるのはどれか。 解説図
鍼灸 第24回(2016) 問題27|腎糸球体でろ過されるのはどれか。
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