学習トップ理由で解く 生理学第7章 ▸ C. 尿生成 / Q0409

理由で解く 生理学

Q0409 排泄

出典:あマ指 第10回(2002) 問題54
問題
健康成人において腎臓の糸球体でろ過されないのはどれか。
選択肢
1 ブドウ糖
2 アミノ酸
3 クレアチニン
4 蛋白質
解答
正解4(蛋白質)
解説
✗ 1. 誤り
ブドウ糖
ブドウ糖(分子量180)は低分子であり、糸球体の濾過膜を自由に通過してろ過される。ろ過後、近位尿細管でほぼ100%再吸収される。
✗ 2. 誤り
アミノ酸
アミノ酸は低分子であり、糸球体で自由にろ過される。ろ過後、近位尿細管でほぼ100%再吸収される。
✗ 3. 誤り
クレアチニン
クレアチニン(分子量113)は低分子であり、糸球体で自由にろ過される。ろ過後、尿細管でほとんど再吸収されないためGFRの指標となる。
✓ 4. 正しい
蛋白質
タンパク質(アルブミン:分子量約68,000など)は分子量が大きいため、糸球体の濾過膜のサイズバリア(分子量約70,000以上は通過不可)とチャージバリア(陰性荷電の基底膜がアルブミンなどの陰性荷電タンパク質を反発)により、正常ではろ過されない。糸球体腎炎やネフローゼ症候群ではこのバリアが破壊され、タンパク質がろ過されて尿中に出現する(蛋白尿)。
ポイント
  • 糸球体のサイズバリアとチャージバリアにより、タンパク質(高分子)はろ過されず、低分子物質(ブドウ糖・アミノ酸・クレアチニンなど)は自由にろ過される。
  • 覚え方のコツ: 「糸球体はザルのようなもの」と考える。小さな粒(低分子)は通過するが、大きな粒(タンパク質・血球)は通過しない。
  • 関連知識: 糸球体の濾過膜は3層構造(有窓内皮細胞・基底膜・足細胞のスリット膜)からなり、サイズバリアとチャージバリアを構成する。
  • よくある間違い: 「クレアチニンはろ過されない」と思いがちだが、クレアチニンは低分子でありろ過される。ろ過後に再吸収されないためにGFR指標となるのであり、ろ過の有無と再吸収の有無を区別することが重要。
  • 教科書では「c.尿細管の再吸収」の範囲に該当する。
比較表
物質 分子量 糸球体でのろ過 ろ過後の動態
水・電解質 ろ過される 大部分再吸収
ブドウ糖 180 ろ過される ほぼ100%再吸収
アミノ酸 75〜200 ろ過される ほぼ100%再吸収
クレアチニン 113 ろ過される ほぼ再吸収されない
アルブミン 約68,000 ろ過されない
グロブリン 約150,000 ろ過されない
赤血球 ろ過されない
解説画像
あマ指 第10回(2002) 問題54|健康成人において腎臓の糸球体でろ過されないのはどれか。 解説図
あマ指 第10回(2002) 問題54|健康成人において腎臓の糸球体でろ過されないのはどれか。
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