学習トップ理由で解く 生理学第6章 ▸ A. 体温調節 / Q0370

理由で解く 生理学

Q0370 体温

出典:あマ指 第34回(2026) 問題23
問題
体温について正しいのはどれか。
選択肢
1 腋窩温は直腸温より高い
2 体温調節中枢は大脳基底核に存在する
3 食後は体温が上昇する
4 カテコールアミンは体温を低下させる
解答
正解3(食後は体温が上昇する)
解説
✗ 1. 誤り
腋窩温は直腸温より高い
腋窩温(36.0〜36.7℃)は直腸温(37.0〜37.5℃)より低い。核心温度の指標としては 腋窩温<口腔温<直腸温 の順に高くなる。腋窩温は正確には皮膚温であり、腋窩を閉じて5分以上測定することで核心温度の目安として利用できる。
✗ 2. 誤り
体温調節中枢は大脳基底核に存在する
体温調節中枢は視床下部(前視床下部・視索前野)に存在する。大脳基底核は運動の調節に関与する部位であり、体温調節には関与しない。視床下部は自律神経系の最高位の中枢として、体温調節のほか摂食行動や内分泌機能の調節も行う。
✓ 3. 正しい
食後は体温が上昇する
食物を摂取すると消化管運動が高まり、吸収された栄養素の代謝が増加して熱が発生する。この現象を食事誘発性産熱反応(特異動的作用、DIT: diet-induced thermogenesis)という。食事後数時間にわたって体温が上昇する。タンパク質は特に産熱効果が高く、摂取エネルギーの約30%が熱として放出される。
✗ 4. 誤り
カテコールアミンは体温を低下させる
カテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン)はグリコーゲンを分解して血糖値を高め、代謝を活発にして産熱を促す。外気温が低下した際には副腎髄質からのカテコールアミン分泌が高まり、内臓や骨格筋の代謝が亢進して熱産生が増加する。したがってカテコールアミンは体温を上昇させる方向に作用する。
ポイント
  • 核心温度の大小関係:腋窩温(約36.0〜36.7℃)<口腔温(約36.5〜37.0℃)<直腸温(約37.0〜37.5℃)。この順序は頻出である。
  • 覚え方のコツ:「食後の産熱=食事誘発性産熱反応(DIT)」と覚える。食後に体がポカポカするのはDITの実例である。
  • 体温調節中枢=視床下部。「大脳基底核」や「延髄」との混同に注意。延髄は呼吸・循環の中枢である。
  • 体温を上昇させるホルモン:カテコールアミン、甲状腺ホルモン、黄体ホルモン(プロジェステロン)の3つを押さえておく。
比較表
体温に影響を与える因子 体温への影響 機序
食事(DIT) 上昇 栄養素の消化・吸収・代謝に伴う産熱
カテコールアミン 上昇 代謝亢進、グリコーゲン分解促進
甲状腺ホルモン 上昇 基礎代謝亢進(長時間持続)
黄体ホルモン 上昇 排卵後の基礎体温上昇(約0.5℃)
筋収縮(ふるえ) 上昇 ふるえ産熱(運動神経介在)
解説画像
あマ指 第34回(2026) 問題23|体温について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第34回(2026) 問題23|体温について正しいのはどれか。
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