学習トップ理由で解く 生理学第4章 ▸ E. 肝臓の働き / Q0337

理由で解く 生理学

Q0337 消化と吸収

出典:鍼灸 第34回(2026) 問題24
問題
肝臓について正しいのはどれか。
選択肢
1 クッパー細胞はビタミンAを貯蔵する
2 肝細胞はアルブミンを生成する
3 肝臓の熱産生は腎臓より少ない
4 肝臓の血液は門脈から流出する
解答
正解2(肝細胞はアルブミンを生成する)
解説
✗ 1. 誤り
クッパー細胞はビタミンAを貯蔵する
クッパー細胞はマクロファージの一種であり、食作用によって血液中の異物を取り除く生体防衛作用を担う。ビタミンAの貯蔵は肝臓の伊東細胞(星細胞、肝星細胞)が担当する。クッパー細胞と伊東細胞を混同しないよう注意が必要である。
✓ 2. 正しい
肝細胞はアルブミンを生成する
肝臓はタンパク質代謝において重要な役割を持ち、吸収されたアミノ酸から各種タンパク質を合成する。血漿タンパクのアルブミンやフィブリノゲンは肝細胞で作られる。アルブミンは血漿タンパクの中で最も量が多く、膠質浸透圧の維持や物質運搬に重要な役割を果たす。なおγ-グロブリン(免疫グロブリン)は肝臓ではなく形質細胞で合成される。
✗ 3. 誤り
肝臓の熱産生は腎臓より少ない
肝臓は体内で最大級の代謝臓器であり、骨格筋とともに熱産生が特に高い臓器である。肝臓では糖代謝、タンパク質代謝、脂質代謝、解毒作用など多様な化学反応が絶えず行われ、大量の熱が産生される。安静時の熱産生は腎臓より肝臓の方が多い。
✗ 4. 誤り
肝臓の血液は門脈から流出する
門脈は消化管や脾臓からの静脈血を集めて肝臓に流入する血管である。肝臓からの血液の流出は肝静脈を経て下大静脈に流入する。門脈は肝臓への「流入」経路であって「流出」経路ではない。
ポイント
  • 肝臓の6大機能:①物質代謝(糖・タンパク質・脂質・ビタミン・ホルモン代謝)、②胆汁の生成、③解毒作用、④血液凝固因子の生成、⑤血液の貯蔵、⑥生体防衛作用(クッパー細胞)。
  • 覚え方のコツ:「アルブミン=肝臓で作る、γ-グロブリン=形質細胞で作る」と区別する。
  • 肝臓の血流:門脈(消化管からの栄養豊富な静脈血が流入)+肝動脈(酸素豊富な動脈血が流入)→肝静脈(血液が流出)→下大静脈。
  • 肝臓の重さは約1.4kgと人体最大の臓器で、「人体の化学工場」と呼ばれる。
比較表
肝臓の機能 具体的内容
糖代謝 グルコース→グリコーゲンの合成・分解
タンパク質代謝 アルブミン・フィブリノゲンの合成、尿素合成
脂質代謝 脂肪の合成・分解、コレステロール生成
胆汁生成 胆汁酸・ビリルビンを含む胆汁を産生
解毒作用 有害物質の無害化、薬物・アルコール代謝
生体防衛 クッパー細胞による食作用
解説画像
鍼灸 第34回(2026) 問題24|肝臓について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第34回(2026) 問題24|肝臓について正しいのはどれか。
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